年収1500万円、65歳まで働いても老後破綻!
以下、50歳で年収1500万円でも、老後はまったく安泰でない現実を弊社のお客様の事例から実感していただきたい。奥様は47歳で専業主婦、子供は18歳の長女と16歳の長男がいるご家庭だ。
生活費は月45万円、ほかに住宅ローンが25万円、子供の教育費が13~14万円かかっている。子供たちの教育費用や住宅ローンでお金がかかり、貯金は500万円しかない。
今後も子供たちの大学進学費用がかかるうえ、61歳からは年収が600万円に下がり、65歳で1000万円もらって定年退職になる。退職後の仕事の保証はなく、老後の生活が不安ということで相談に来られた。
現状では、引退後の収入は、ご本人の年金が年246万円、奥さんが77万円。月にして27万円程度だ。引退後も、固定資産税や社会保険料などはかかる。
子供が独立すれば多少は生活費が減るが、それでも同じような暮らしを維持しようとすれば、月30万円ぐらいかかるだろう。貯金どころの話ではなく、それどころかケガや病気、家の修理など突発的なことが起これば、貯金はいっきにマイナスだ。
シミュレーションの結果、子供2人が大学を卒業する57歳からは、貯蓄する余裕ができ、61歳の時点で貯金も1000万円以上になった。だが、その後、子供の結婚費用を用意すれば、貯金は大きく減ってしまう。
しかも、それまでの不摂生がたたって介護施設に入ることにでもなれば、その時点でもはや貯蓄はマイナスだ。要は、老後の備えがまったくできていないのだ。
こうした現実をお客様に伝え、老後破綻しないためのライフプランを弊社から提案させていただいた。それが一生使えるスキルを身につけ、退職後も85歳まで働くというものだ。
月30万円の収入を得るとして、これにご主人や奥さんの年金が加わる。税金こそ多少増えるが、毎年の収支は黒字になる。生活費が月30万円かかっても、確実に貯金は増える。85歳では4650万円の貯金ができている計算だ。
ここで引退し、あとは貯金を取り崩す生活でも、ご主人が100歳、奥さんが97歳の時点で、貯金はまだ3000万円以上残る。
しかも、ある程度のお金が貯まれば、資産運用も可能になる。5章で述べるような不動産や外貨建ての積立生命保険で運用すれば、85歳で引退したのちも豊かな老後が送れる。子供や孫に、ある程度まとまった資産を残すことだってできるだろう。