「経済的自由」が目的の人がお金持ちになれない理由
2022年04月06日 公開 2022年08月16日 更新
理由を深く掘り下げると「心のなかで感じる答え」が出てくる
ついに私の心の声が語り始めた。私は貧困にあえぎながら子供時代を過ごすことがどういうことかよく知っている。いつもボロボロの古い服を着て、日々の食べ物もろくにない生活がどんなものかも知っている。子供のころに父とホームレス生活を経験したから、それがどいうものかも身にしみて知っている。
自分の生活すらままならず、愛する人たちに手を差し伸べることができないのがどんなにつらいことかを経験的に知っているから、子供時代の生活には絶対に戻りたくない。
私はジョーに「質問の答えは子供たちに将来の選択肢を与えるためです」と言った。すると彼は「あなたは子供が生まれる前から努力していたのですね」と言った。そのとおりだった。そして私には答えるべき質問がもう1つ残っていた。
ジョーは「その答えを教えてくれてうれしいのですが、ここでさらに質問があります。なぜ子供たちに将来の選択肢を与えることが重要なのですか?」と言った。
答えはスラスラと出てきた。それは「子供たちが自分の人生をコントロールするのを手伝うことができるし、究極的に私自身も自分の人生をコントロールしたいから」というものだった。
その瞬間まで私は「自分の人生をコントロールしたい」と思ったことも話したこともなかった。また、あのときほど大きな情熱を全身で感じたこともなかった。まさにあの瞬間、人生で求めていたものがわかった。
何かをしたい理由を深く掘り下げると、感情をともなって目標が強化され、単なる頭のなかの考えではなく、心のなかの思いとなり、魂の叫びとなる。
この“7段階の深い理由”を参考にして、「頭のなかで考える答え」から「心のなかで感じる答え」に移行することの意義を確認してほしい。
【ディーン・グラジオーシ】
アメリカの実業家、セミナー講師、テレビタレント。不動産業界で頭角を現し、自己啓発の分野でも活躍している。「伝説のサクセスコーチ」として知られ、約15年にわたってテレビのトーク番組に出演するだけでなく、世界中でセミナーを開催し、オンラインサロンも好評を博す。6冊の著書のうち2冊がニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーとなり、全著作の累計発行部数は100万部を超える。現在、妻と2人の子供と一緒にアリゾナ州フェニックスで暮らす。