口癖は「ご飯まだでっか?」
現在は、寝たきり生活になられていますが、今でも口癖が「ご飯まだでっか?」。よくスタッフに大きな声でご飯の催促をされました。やはり食べることが長寿の秘訣なのかもしれません。
当法人にはこの巽フサさん以外にも、特別養護老人ホームに6名、グループホームに1名、デイサービスに1名、合計8名の100歳以上の人がおられます。
皆さんお元気に過ごされていますが、それぞれに詳しく長寿の秘訣を伺うと、やはり若い頃から頭や手先、体を動かすことが習慣化されていて、継続して行われていることがわかりました。
そして何よりも「食」については、大いに関心を持たれていました。「肉が大好き」「好き嫌いなくなんでも食べる」「3食残さず食べる」等々口にされますが、施設においても管理栄養士がバランスのとれた食事を3食提供しています。
年をとったら粗食がいいと思っている方が多くいらっしゃいますが、たんぱく質を多く含む肉や魚をしっかりと摂取してもらっています。特に肉はたんぱく質を豊富に含みます。
高齢者は若い人に比べると栄養吸収率が低く、たんぱく質や脂質などがどうしても不足しがちですが、牛や豚、鶏などの肉を食べると、効率的に栄養を摂取することができるのです。
肉の栄養素の中でも、特に豊富なのが「動物性たんぱく質」。たんぱく質は、筋肉や血、髪の毛や肌などを作る元となる栄養素です。そのため、適量の肉をとって運動をすると、筋力を維持しやすくなります。
あなたも肉を食べて、元気な100歳を目指してみませんか。
【柴谷匡哉(しばたに・まさや)】1968年、大阪府八尾市生まれ。神戸大学大学院経済学研究科修了。元大阪府議会議員、税理士、行政書士。大阪府柏原市にある社会福祉法人明寿会において特別養護老人ホーム、ケアハウス、グループホームなどを運営。のみならず、自ら社会福祉士、介護福祉士、ケアマネージャーとして福祉介護の最前線で活動している。認知症予防をテーマにした講演会を約150回開催、のべ1万人以上が参加し好評を博す。筋トレ歴30年、ベンチプレスは140キロ。
なお、運営する特別養護老人ホームには、日本及びアジアで最高齢、世界で3番目の長寿である巽フサさん(115歳)が入居している。