何も言わないことも本心を伝える言葉
「ことばを作り出す花のそばには沈黙の花が一本ずつ必要だ」
レオ・レオーニ(絵本作家、1910-1999)/『平行植物』より
レオ・レオーニが絵本づくりをしながらもう一つ、夢中になっていたのは幻想の植物を創り出すこと。時間をかけて構想を練り、1976年、学術書の体裁で『平行植物』を出版しました。
想像上の植物をまるでこの世に存在するかのように仕立てた本。この言葉は、彼が創り出した不思議な花が登場する「ワアクニがことばを作る話」の一文です。
ワアクニが大地を創造したとき、10個の音の種を蒔きました。春が来ると、赤、青、黄、白、黒とさまざまな色の花がたくさん咲きました。
ことばをつくるための"タワテの花"す。しばらくすると、花も葉もない細長い茎が生えてきました。これは"沈黙の花"。雑草だと思った息子が引き抜くと、タワテの花が色を失うのを見て、ワアクニが言ったのがこのひと言です。
ことばをつくり出す花と沈黙の花とは一体。語るのが言葉なら、何も言わないことも本心を伝える雄弁な言葉なのです。あなたが語る言葉を、伝えたい言葉をもっと磨きたいとき、思い出したいレオーニの言葉です。
この物語の花を想像して、色彩豊かな花々と細長いグリーンを一緒に飾っては。言霊の力が身につくかもしれません。葉ものはスチールグラス、オクラレルカなどがおすすめ。
◎花言葉「沈黙」
新しい出会いを期待する門出のお祝いに、言葉を仕事にする人へのエールに。
頂点を目指す人には黄色のバラを
「ライバルがバラを10本贈ったら君は15本贈るかい? そう思った時点で、君の負けだ」
スティーブ・ジョブズ(実業家、1955-2011)
iMac開発当時に語った言葉。美しい女性を口説くとき、バラの花束を贈ることにたとえて、イノベーションについて語っています。
続けて、「ライバルが何をしようと関係ない。相手が何を望んでいるのか、見極めることが重要だ」。
人が考えたものより少しだけよいものに改善するという発想では負け。圧倒的にすばらしい贈り物を用意して相手を喜ばせること。絶対に誰も真似できない発想で世界を変えようと、鼓舞するジョブズです。
ジョブズの言葉を贈る人は、ただ美しいというだけでバラを選んではいけないと思います。バラの持つ真の意味を知り、ふさわしいメッセージを贈ってください。
頂点を目指す人には「最高の栄誉」を意味する黄色のバラを。新しいスタートを切る人には純白のバラ。
勝負に打って出る人には情熱に火をつける赤いバラ。不可能を可能にするのは青いバラ。"不可能"転じて、花言葉は「夢叶う」。
花束の仕上げに、「実り」をもたらすミニリンゴを。リンゴの丸い形は「完璧」のシンボルです。スタンフォード大学の卒業祝賀スピーチでの有名な名言を添えるのもいいですね。
「もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることをやりたいか?」。
◎バラの花言葉「革新」
成功を目指す人に、恋の成就に、新しい出発へのエールに、バラの花束を。