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ESは30秒しか読まれない?採用担当者に“効率良く伝わる文章術”

新井翔太(NINJAPAN(株) 代表取締役社長、Abuild就活創設者)

2023年02月27日 公開

 

PREP法を用いてわかりやすく簡潔に

自己分析を突き詰めた上でESを書いていくことが前提ですが、まずESが企業視点でどのように取り扱われているかお伝えします。

企業の新卒採用担当者の業務を追体験してみましょう。外資系投資銀行の採用担当者が応募された1,200人のESを見る場合を想定してみます。

ES提出期限から一次選考への案内まで1週間の猶予があったとしましょう。1週間でES審査に割ける時間はどんなに長くても5日×8時間の40時間です。

1日で240人のESを審査せねばならず、就活生一人当たりにかけられる時間は2分もありません。ESの設問が4問あったとしたら、1問当たりにかけられる時間はたった30秒です。

30秒という時間は文章を一読する時間くらいしかありません。何度も読む時間はないと思ったほうがいいでしょう。

さらに実際には30秒も読まれないと思ったほうが賢明です。点数評価をつける時間などESを読む時間以外の作業もあるからです。

就活生からしたら、何時間もかけて書いたESだから企業側もじっくり読んでくれると思っていたかもしれませんが、残念ながら幻想だったと分かったと思います。

企業はESを精読してくれないという前提で、ESを書く必要があります。つまり、短時間で効率良く伝わる文章を書くべきなのです。何度も読み込んで初めて意味が分かる文章は、要件に合っていないのです。

そのため、構成においては、基本原則としてPREP法で書くことが推奨されます。

PREP法とは、結論(Point)→理由(Reason)→具体事例(Example)→結論(Point)の順番で書くフォーマットのことです。

PREP法は限られた中で的確に伝えたいことを書くときに有用なフォーマットです。短い時間や文字数で最大限伝えられるので、PREP法は面接で話す際にも効果的です。

まずは書いてみることから始めるべきですが、一発できれいな文章が書けることはまずありえないでしょう。小説家や文筆家などのプロの方々でさえ、書き直しを重視しています。何度も書き直し、推敲を重ねていくことが良いESを書く一番の近道です。

 

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