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2週間に1度では少ない?優秀なチームほど「会議の頻度が高い」納得の理由

山本真司(立命館大学ビジネススクール教授)

2023年04月10日 公開

2週間に1度では少ない?優秀なチームほど「会議の頻度が高い」納得の理由

日本のマネジャーは忙しい。しかし、その忙しさを生み出しているのはむしろマネジャーの不用意な指示なのではないか……。コンサルティング会社で地域トップを務め、現在はビジネススクールで教鞭を取る著者はそう主張する。中でも「会議」のやり方には大いに改善の余地があるという。

※本稿は山本真司著『チームを動かすすごい仕組み』(PHP研究所)から抜粋・編集したものです。

 

「バッタ型ミーティング」の問題点

仮説を作るため、最初はマネジャーは「一兵卒」としてメンバーと一緒に現場を走り回る必要がありますが、仮説ができたあとも引き続き現場を一兵卒として走り回るのはナンセンスです。

これはまさに「一人プロジェクト」であり、時間がいくらあっても足りません。

仮説が見えてからは、全体の仕事をメンバーに振り分けて任せて、あとは定期的なミーティングにより状況を把握し、適宜進捗を確認するというスタイルで進めるべきです。松下幸之助氏の「任せて任せず」のスタイルです。

問題は、任せたあとの進捗確認のミーティング頻度です。私が最初、上司から教わったミーティング頻度は約2週間おきというものでした。初めてマネジャーになった時は、何も考えずに2週間ごとにチーム・ミーティングを入れていました。

しかし、2週間おきで十分なのは、あくまで経験豊富で優秀なメンバーが揃っている時だけ。そうではない場合、2週間に一度のミーティングの頻度では少なすぎるということに、すぐに気づきました。第一、2週間も間が空いてしまうと、2週間前に何を議論していたのか忘れてしまいます。

マネジャーの私は、2週間に1回のチーム・ミーティングに出席し、終わったあとは席でじっとしている。また、2週間経つと突然、飛び上がってミーティングに出かけていく。まるでバッタのようでした。

このようなバッタ型ミーティングには、いろいろと問題がありました。前のミーティングで何を議論していたかを忘れてしまうだけでなく、メンバーに適切なタイミングでアドバイスができず、仕事の効率が悪くなってしまったり、リスクの兆しをつかみ取ることができず、気がついたら大きな問題になってしまっていたり……。

その結果、マネジャーとしてその尻ぬぐいに追われ、自分もメンバーもどんどん疲弊していってしまったのです。

 

ミーティングは「高頻度短時間」

そこで、ミーティングのやり方を根本的に変更しました。多い時は週に2〜3回。少なくとも最低毎週1回はミーティングを行うのです。

また、難所にぶつかっているメンバーの場合には、それこそ毎日のミーティングも実行します。いつでもチョコチョコとメンバーの周りを動いているような芋虫、ムカデ型のミーティングです。

頻度が高い代わりに1回当たりの時間は短くすることで、メンバーのストレスを減らすようにします。新しいメンバーと組む時は、「私のミーティングは高頻度短時間なんで、チョコチョコやります。よろしく!」と最初に宣言していました。

なぜ、そんな高頻度で行う必要があるのか? 前回のミーティングの記憶が鮮明なうちに次回を設定したいという消極的目的もありましたが、一番大きな理由はリスク・マネジメントです。

いくらもっともらしい仮説を作ったところで、その仮説がそのまま検証されて順調に進むとは限りません。違和感が生じたらすぐに仮説を修正する必要がありますし、大きなプラン変更が必要になることもあるでしょう。顧客の反応も気になります。

それなのに、1週間も2週間も放置していたら、軌道修正はその分遅れてしまいます。結局、メンバーを無駄に働かせることにもなってしまいます。

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