二十四節気をもとに、季節の移り変わりに寄り添って暮らしてみませんか? 小暑から冬至までの十二節気と、その季節が感じられる象徴的なものを紹介いたします。
※本稿は、月刊誌『PHP』2023年7月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。
そもそも、二十四節気とは?
かつての暦は、月の満ち欠けにつれて日付が変わりました。新月の日が1日、満月のころが15日といった具合です。
月が満ちて欠けるまでは、約29.5日。ですから、ひと月は29日か30日になります。これを12回繰り返すと、1年になるというわけです。
ところがこのままですと、1年は354日になってしまいます。太陽の周期である365日とは11日のずれが生じてしまうのです。そこで、2、3年に1回、閏月を加えて調整していました。
それでも、日付だけでは正確な季節がわかりません。これを補うために考えられたのが、二十四節気です。1年を24等分、つまり、約15日ずつに分けて、季節の目安としました。
それぞれ漢字二文字で、簡潔に季節を表す名前がつけられています。この名前 は、最初の日をいう場合と、15日間をさす場合があります。
季節をこまやかに感じる
二十四節気は古代中国で生まれ、6世紀ごろ、日本に伝わったものです。そのため日本の気候に必ずしも当てはまらないこともあります。それでも、そのままずっと使われ続けてきました。どちらかというと季節を先取りするかたちになっているため、農作業などには都合がよかったのかもしれません。
二十四節気を意識することは、季節の移り変わりをこまやかに感じることにつながります。慌ただしく過ぎてゆく日々を、少しでも心豊かなものにするためにも、季節に寄り添って暮らしてみませんか。二十四節気が、現代人にとっても、季節の道しるべとなってくれることでしょう。