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暑中見舞いを送れるのはいつ? 「二十四節気」で取り戻す生活のメリハリ

山下景子(文筆家)

2023年07月05日 公開

 

「処暑」2023/8/23~9/7

●季節の象徴的なもの:野分晴れ(のわきはれ)

「処」という漢字は、とまる、落ち着くという意味も持っています。ですから、処暑は暑さが収まるころと解釈されています。日中は残暑が厳しいものの、朝晩は少しずつしのぎやすくなってくるでしょう。

ところが、今度は台風シーズン到来です。古くは台風のことを野分、台風一過の晴天を野分晴れと呼びました。例年、甚大な被害をもたらす台風。今年は何事もなく、きらめく野分晴れの情景を眺められるよう、祈るばかりです。

 

「白露」2023/9/8~9/22

●季節の象徴的なもの:虫聞き

朝晩の気温が低くなってくると、空気中の水蒸気が冷やされて露を結びます。白露は、そんな露が白く輝いて見えるころといいます。そこまで冷え込まない地方でも、ようやく秋めいてくる時期です。日が暮れるのも早くなります。日増しに虫が鳴く声も大きくなってきます。

昔は「虫聞き」といって、野山に出向き、虫の声を愛でたそうです。心静かに虫の音に耳を傾ける...たまには、そんなひとときを持てるといいですね。

 

「秋分」2023/9/23~10/7

●季節の象徴的なもの:彼岸花

春分と同じく、太陽が真東から出て真西に沈み、昼と夜の時間がほぼ同じになる日です。春分の日と秋分の日を中心とした7日間を彼岸と呼びますが、歳時記では、秋は「秋彼岸」「のちの彼岸」などといって使い分けます。

秋の彼岸を彩るのが彼岸花ですね。燃え立つような赤は、さまざまな思いを温かく照らしてくれるようです。そして、今年は9月29日が中秋の名月。清らかな月の光もまた、やさしく見守ってくれているようです。

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