まずはやろう!間違ったらやり直せばいい「スッキリ仕事術」
2012年08月17日 公開 2022年12月28日 更新
「付箋」思考を排除しろ
ビジネスの達人と称する人が、「付箋を活用しろ」と言っているのをよく耳にします。しかし、僕はこの論には疑問アリです。
「週末までに企画書を提出すること」
「山田さんに必ず電話!」
こんな付箋がデスクにペタペタ貼ってあるのは、はたして仕事ができるビジネスマンの証拠なのでしょうか?
「そんなもの貼っているヒマがあったら、早く片づけちゃえばいいじゃん」
これが僕の考えです。いったん付箋に書き写すのは明らかに時間のロスだし、「忘れていない自分」に自己満足するだけです。それになにより、見た目にみっともなくないですか? やり残しの仕事がたくさんあると白状しているわけですから。
同様に、手帳や携帯の「備忘録」も安易に使うクセをつけないことです。忘れる前にやってしまうのが一番なのです。
添付データはすぐにチェック
パソコンに関しても同じことが言えます。やたらフォルダをつくって、溜め込まないように注意しましょう。「あとで見よう」は、結局、自分を苦しめることになります。
僕は仕事柄、毎日たくさんのメールが来ます。そこには企画書や資料などが添付されていることも多く、正直、いちいち見るのは面倒くさい。でも、面倒くさいからこそ、その場で開いてしまったほうがいいのです。
とにかく開いてしまえば、なにかしらの内容が目に入ってきます。
「いま時間がないから全部見ることはできないけれど、基本的にこの路線でOKです」
「写真の出来が良くないみたいですね」
とりあえず、このくらいは返せます。どんどん来るメールに100パーセントの返事をする必要なんてありません。でも、60でも70でも、無理なら30でも返しておけば、それだけ物事は進むのです。
「あとでじっくり見てから返信を………」とすごす時間は、なにも生産しません。どんどん事案が溜まっていって、スッキリからはほど遠い仕事になります。それに、溜め込む人に限ってよく物をなくします。
「僕、それ、いただいてないみたいです」と言ってしまう。どちらに落ち度があるかといった話になるのは、気分のいいものではありません。
また、こんなことを言ってくるのは、たいていとんでもない時期になってから。
「いま頃、なに言ってるんだよ」
「今日まで、見ようともしなかったわけね」
グズグズしていたのがバレバレです。ファイルはその場で開き、簡単でいいからコメントするべきものにはする。そして、どんどん捨てていきましょう。
【PROFILE】野呂エイシロウ 放送作家、戦略的PRコンサルタント
学生時代からマーケティングに従事。テレビ番組の構成をしつつ、CM制作やPR活動にも関わるようになり、外資系・大手企業を中心に50杜以上のコンサルティングを行う。マスコミ側からの視点で斬新なアイデアを提案し、数多くの業界世界1位企業のコンサルティングで結果を残す。Twitter、Facebookなどを通じて、コンサルタントや講演依頼されることも特徴の1つ。
著書に『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)、『プレスリリースはラブレター』(万来舎)、『終わらす技術』(フォレスト出版)がある。