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Voice 3月号書評から

2011年02月11日 公開

中国を拒否できない日本

『中国を拒否できない日本』

関岡英之 著
筑摩書房/819円(税込)
 米国の通商代表部の手による「年次改革要望書」を世に知らしめた『拒否できない日本』から6年半。今作で著者が採り上げるのは、GDP世界第二位の座を日本から奪った膨張国家・中国である。
 昨年は、その暴力的な姿が日本国民にも強く印象づけられた一年であった。しかし著者が注目するのは「可視化できる暴力性」だけではない。激増する在日中国人、日本の森林を買い漁るチャイナ・マネーなど、内なる脅威と化した「中国のヒト・モノ・カネ」を、具体的な数字で論証していくさまは説得的だ。かかる状況下で、わが国の採るべき道は何か。「汎アジア原子力地政学」という観点から、著者は原発に注目する。崩壊寸前の日本の安全保障を立て直す一書。(T・F)

大本営参謀は戦後何と戦ったのか

『大本営参謀は戦後何と戦ったのか』

有馬哲夫 著
新潮社/777円(税込)
 敗戦とともに、日本の軍閥は解体されたと信じられてきた。しかし、大本営参謀の一部は地下に潜り、国内の治安維持や防共活動、台湾への「義勇軍」の派遣などに携わっていた。そして性急な「再軍備」に反対する吉田茂の暗殺を企てていたという......。  周辺諸国にわが国の領土が脅かされているいま、彼らの行為を一概に"悪"といえるのか。CIAファイルから読み解く戦後裏面史。(T・N)

日本の原発技術が世界を変える

『日本の原発技術が世界を変える』

豊田有恒 著
祥伝社/798円(税込)
 日本には長らく原子力に対する「アレルギー」があった。それは、根拠のない誤解と偏見だ――。こう述べる著者は、30年以上にもわたって原発事情を取材し、本書ではいま国内外に起こっている潮流を詳細に解説。原発を採用する国が増えるなか、十分な安全性をもたない新興国の技術も輸出され始めており、地球の平和と安全のためには日本の技術こそが必須であることを認識させられる。(E・T)

モノ・コトづくりのデザイン

『モノ・コトづくりのデザイン』

川島蓉子 著
日本経済新聞出版社/1,680円(税込)
 モノが飽和し、「新しい商品が売れない」時代を乗り切るカギは何か。著者いわく、それは「消費者から見た時に明快な世界観を持っている」ブランドである。
 「『スペック』より『コミュニケーション』」というKDDIの「リスモ」、百貨店の「編集セレクト」をめざす西武池袋本店などの実例を盛り込み、デザインをいかに「経営資源」に変えるかという手法を学べる良書。(T・M)

経済古典は役に立つ

『経済古典は役に立つ』

竹中平蔵 著
光文社/777円(税込)
「現状をどう打開すべきなのか、その答えを見つけようとするときに、とかく経済思想のなかに.逃げ込む人がいる」。この問題提起に象徴されるように、本書は、実際に経済政策を手掛けた著者が、「経済学者が、その当時のどのような状況を想定して処方箋を書いたか」に着目して経済思想を読み解く。過去の蓄積をいかに活かすべきなのか。巨人たちの格闘の跡から、そのヒントが浮かび上がる。(T・K)

Voice 2011年3月号

Voice 2011年3月号

今月の総力特集は「世界に勝つ!『日本流経営』の新・鉄則」。このところ"欧米流"の株主重視経営が支持を失う一方、中国系や韓国系の企業が強力なライバルとして台頭、日本企業の経営と戦略が問い直されるなか、その絶好の事例として、"自社の強み"に徹して躍進する企業を採り上げてみました。もう1本の特集は「『サイバー情報戦争』の衝撃」と題し、ネット流出問題や諜報戦の最前線を追いかけました。今月号もご堪能ください。


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