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「誤解」に気づけばプレゼンは必ず勝てる!

大串亜由美(グローバリンク代表取締役)

2012年07月22日 公開 2022年06月09日 更新

「誤解」に気づけばプレゼンは必ず勝てる!

「流暢に話せるように準備をしなければ......」「へたな質問がこないようにしないと......」「手元にあるデータを、どう組み合わせて見せようか」プレゼンに対してこんな誤解をしていないでしょうか?

巧いだけや、相手の反応を無視したプレゼンは聞き手にとって迷惑なだけ、的外れなプレゼンでは聞いてすらもらえません。

ビジネスコミュニケーション全般の研修や各種コンサルティング業務を手がけ、大手企業を中心に、研修実績が10年連続で年間250日を超える「研修女王」大串亜由美氏が、プレゼンで勝つための極意を紹介します。

※本稿は『勝つプレゼン負けるプレゼン』(PHPビジネス新書)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

うまくいかない原因の多くは、プレゼンに対する誤解

交渉、営業、接客販売から部下の育成やマネジメントまで、私はビジネス・コミュニケーションをテーマにさまざまな企業・団体で研修を行っています。

講師として20年近く研修の現場に立っていますが、以前から依頼が多く、また、最近さらにニーズが高まっているのがプレゼンテーション研修です。

「プレゼンでクライアントの心をつかめないと他社との競争に負けてしまいます。負けないプレゼンの秘訣を教えてください」

企業で人材の教育・育成を担当している方々から、こうした声をよく聞きます。企業にとって、社員のプレゼン力アップは重要課題の1つです。

受講者の方々の関心も高く、アンケートを取ると、つねにプレゼン研修は"受けてみたい研修"のトップ3に入っています。

なぜ、プレゼン研修が必要なのでしょうか。

「ちゃんと準備しているのに、本番でうまく話せない」
「うまく話しているつもりだけど、聞き手の反応がイマイチ」
「つい話が長くなって、焦ってしまう」
「自分のプレゼンに自信がもてなくて、アガってしまう」

年齢・キャリア・職種を問わず、実に多くの方がプレゼンテーションに苦手意識をもっています。

「プレゼンがうまくなりたい」
「できればサッと立ち上がって、人前でカツコよく話したい」

そのために、皆さん本を買って勉強したり、準備にもかなりの時間をかけています。

「でも、なかなかうまくならない......」

こうした実情は、英語の学習と同じかもしれません。テキストを買ったり、通勤電車で音声教材を聞いたり、スクールに通ったり。
英語が話せるようになりたいと、相当なお金と時間を使っているけれど、なかなか思うように上達しない。

原因は、「何のためにそれが必要なのか」「どこで、どう使いたいのか」ということを、ちゃんと考えていないからではないでしょうか。

プレゼンも、英語も、仕事を前に進めるためのツール(道具)です。通訳になることを目指しているわけではないし、プレゼンの専門家になることが目的ではないのに、

「プレゼンが"巧く"なりたい」「英語が上達したい」と思ってしまっている。これが"うまくいかない"一番の原因なのです。

どんなに時間をかけて準備をしたとしても、単に巧いだけのプレゼンは、聴衆にとってちっとも嬉しくないプレゼンです。

「相手の時間を無駄にしない」

これは今どきのビジネス・エチケット。ビジネスを取り巻く環境は年々厳しく、仕事は日々忙しくなっています。だからこそ、巧いだけのプレゼンで相手の時間を無駄にしてはいけないし、的外れな準備であなた自身の時間を無駄にしてもいけません。

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プレゼンの出来は"正しい"準備で決まる!

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