「読書」した方が良いとは思うのだけど、通勤時間はもちろん、寝る前もついネットを見ることに費やしてしまって、読書をする時間がないという方、意外と多いのではないでしょうか?
本稿では、どうすれば「速く読めて」「しかも記憶に残り」「それをアウトプットに使えるか」トライ&エラーを繰り返し工夫を重ね、遂に独自の「高速読書」を考案された上岡正明さんに、その概要を解説して頂きます。
※本稿は、上岡正明著『高速読書』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
高速読書はビジネスパーソンからシニアまで使える読書術
高速読書はどなたでも使える読書術です。
本は読みたいけど、読書にあてる時間がなかなか取れない......。ほかにやることがたくさんあって月に1、2冊しか読めなかった人が、同じ読書時間で12~15冊をムリなく読めるようになります。
しかも高速読書は面倒くさいトレーニングなどは一切ないので、誰でもすぐに使えるようになります。
部下とのコミュニケーションがうまく取れなくて悩んでいるビジネスパーソン。
社員のやる気を引き出して売上をもっと伸ばしたいと思っている会社経営者。
我が子の学力を伸ばしたいと思っているママさん。
入社するのが難しい人気のベンチャー企業に就職したいと考えている学生さん。
空いている時間を有効に使って副業で稼ぎたいと思っている奥様。
年金の有効活用を模索しているシニアの方。
あるいは退職を機に世界史を勉強し直したいと考えている方......。
そういった方が欲しいと思っていた情報、知識、スキルなどを手に入れることができ、たちまち身につきます。しかも、脳にインプットされた内容は、長期記憶として脳に定着させることができるのです。
実際、高速読書を教えた方からは、以下のような声をいただいています。
「1日1冊読めるようになった」
「本の内容を驚くほど忘れない」
「とにかく忙しくて本を読む時間がなかったが、読書が習慣になった」
「本の内容を、すぐにアウトプットに活かせるようになった」
「コミュニケーション力が上がった」
「集中力が手に入った」
「子どもの学校の成績が上がった」
「昇給して、年収がアップした」
「スキマ時間に参考書を読むだけで難関資格に合格した」
「頭の回転が以前よりも速くなった」
「仮説思考や論理的思考が自然と身についた」
「60歳すぎなのに理解力が高まった」
いったいどうしてそんなことが可能なのでしょうか。
脳科学を駆使した方法だから、読んだら記憶に定着する
高速読書なら、本で得た知識を長期記憶として脳に定着させることができるので、しっかり覚えることができるし、一度身についた知識やスキルは忘れません。
なぜ、こんな夢のようなことが可能かというと、高速読書が、最新の脳科学に裏づけられた方法だからです。
本稿ではざっくりと高速読書の進め方をお話しします。そうすることで、高速読書がいかに脳科学を駆使した方法かがわかっていただけると思います。
高速読書は1冊を30分で3回読む方法です。
といっても、立て続けに3回読むわけではありません。時間をあけたり、場所も変えたりしながら読みます。
これが脳科学でいう「分散効果」を生みます。
脳科学の分野では、例えば勉強をする際、一気におこなうよりも、休憩をはさみながらおこなったほうが、記憶として脳に強く焼きつく効果が高いことが証明されています。それを「分散効果」といいますが、高速読書では脳のその習性を利用するために、1冊を30分で3回一気に読むわけでなく、時間をズラしたり、場所を変えたりして読むようにしているのです。
また、高速読書では、単に読むのではなく、読んでいるときに感じたことを本に書き込んだり、気になる部分に線を引いたりします。
これは脳科学の「エピソード記憶」を活用したものです。
脳には、平常時よりも、何らかの変化があった場合のほうが物事をより記憶できるという習性があります。これを「エピソード記憶」といいますが、高速読書では、読書しながら本に書き込みをすることで平常時とは異なる状況を作り出し、脳に記憶としてしっかり定着するようにしているのです。
高速読書では「アウトプット」も駆使します。
アウトプットとは、高速読書に即していえば、読書で得た知識やスキルなどを、自分の頭の中に留めるのではなく、実際に現実世界で使うことを意味しています。
アウトプットすることで、脳はそれを重要な情報だと捉え、長期記憶として保存するのです。
いかがですか?
高速読書は、その背景に脳科学があることをおわかりいただけたかと思います。
だからこそ、速くたくさん読めるだけではなく、読んだ内容が記憶に定着するのです。






