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長州力の名言「とんがって生きてみないか」

長州力(プロレスラー)

2014年06月03日 公開 2024年12月16日 更新

長州力の名言「とんがって生きてみないか」

<<本稿は長州力著『逆境?それ、チャンスだよ』(PHP研究所刊)より一部抜粋・編集したものです。>>
 

挫けそうになっているキミに贈る 言葉のラリアット

こんにちは、長州力です。
みなさんお元気ですか?

この本『逆境?それ、チャンスだよ』は、僕がレスラー人生の中で語った言葉を集めて、その言葉に対して今、僕が考えていることをありのままに書いたものです。

これまでも「長州力語録」とか、プロレス雑誌などで特集してもらったことがあって、インタビューなどでも「あのときの、あの言葉の真意は?」などとよく聞かれました。

でも正直なところ、深く考えてしゃべってきたわけじゃないんです。

リングで技が自然に繰り出されるように、反射的に出た言葉ばかり。要するに頭で考えて出た言葉じゃなくて、いつもリングで流している汗と一緒で、この十円玉みたいな身体から出た言葉なんだと思います。

だから「真意」とか聞かれても、これまで答えようがありませんでした。

「名言だ」とか「言葉選びが新鮮だ」などとたまに言われますけど、それはガキのころから、もともと口がうまいほうではなかったから、なんとかわかってもらいたいと思って、「噛ませ犬」とか「非常ベル」とか、自然とそういうインパクトのある言葉が出てきただけなんだと思います。

僕は今年、レスラー人生40周年の節目を迎えました。

そのタイミングで、ビジネス書作家で出版プロデューサーの水野俊哉さんと、PHP研究所の編集者さんから、

「『これまで語ってきた言葉は、どういう体験から出てきたものなのか』『なぜ、困難な状況にあっても挫けなかったのか』『なぜ、戦い続けられたのか』について、是非、若い読者や、働く人たちに向けて語ってほしい。

プロレスラー、ビジネスパーソン、学生……それぞれ違う境遇にあっても、心を奮い立たせたり、前に進み続けるために必要な情熱や信念に変わりはないはずです」と声をかけてもらいました。

最初は戸惑いましたよ。
だって自分はプロレス一筋でやってきた人間ですから、その体験の中で出た言葉なんて、そもそも人の役に立つのか、わからないじゃないですか。

でも、ちょっと待てよ、と思ったんです。

最近は自分の子どもと同じような年頃の若いレスラーと戦うようになりました。もう63ですから、僕だっていつ靴を脱いでリングから去るか、わからない。

ちょっと前には、レスリングの吉田沙保里選手のお父さんで、僕の専修大学の後輩だった吉田(吉田栄勝)が亡くなりました。僕だって、いつ、くたばっちゃうかわからないわけです。

ですから、こんな僕の言葉でも、若い人や、日々、ビジネスというリングで戦う人たちが、バトルロイヤルのように厳しいこの社会を生きるための、なにかの参考になるんだったら……、そんな思いでこの本を出すことにしました。

ひとつだけ言えるのは、

「強く生きてください」

ってことです。

どんなに辛いことや苦しいことがあっても、生きて、生きて、生き拔いてくださいってこと。僕もみなさんと同じです。辛いことや苦しいことがあった。でも、生きてきた。

僕みたいな人間の言葉が、あなたの生きるヒントになるのだとしたら、こんなにうれしいことはないです。

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