コーヒーは胃に悪い?
コーヒーが何となくからだに悪いイメージが持たれていた原因には、「コーヒーは胃に悪い」というイメージがあるからではないかと思われます。
カフェインには胃酸の分泌を促す作用があるので、胃を荒らすといわれていますが、コーヒーは本当に胃に悪いのでしょうか。
亀田総合病院による、日本人約8000人を対象にした研究では、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃食道逆流症、非びらん性胃食道逆流症の4大上部消化管疾患と、コーヒーの飲用に関して、関連は認められませんでした。
この研究では、性別や年齢、身体条件や喫煙、飲酒習慣やピロリ菌の有無など、結果に影響を及ぼす可能性のある囚子を取り除いて、丁寧な解析がされています。
更にこの研究では、胃潰瘍、十二指腸潰瘍について、国内外の同様の研究のメタ解析を行っていますが、その結果でもコーヒー摂収との関連は認められていません。
また『やせたい人は、今夜もビールを飲みなさい』で詳しく説明しますが、コーヒーと胃がんに関しても、コーヒーは胃がんの発生に関係はみられていません。
コーヒーは胃酸の分泌を促し、消化を助けるはたらきがあるので、むしろ胃のはたらきを助ける効果があります。またコーヒーに含まれる成分には抗酸化作用や抗炎症作用があるので、こうした成分が胃に良い影響を及ぼす可能性も考えられます。
【Check!】コーヒーは胃に悪い、は俗説。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の危険因子とは考えられない