【賢い現実逃避術】ネットに「温泉気分」で浸かろう!
2014年09月17日 公開 2024年12月16日 更新
「風呂上り」は早く寝るべき
加えて、私か心がけているのは、「湯冷め」の予防である。いい湯加減でネットに浸かり、ストレスから解放された後、タラタラしているとまたストレスが溜まっていく。身体がほどよく温まった状態で、その日は眠りに就いてしまうことで、湯冷めを防ぐのである。
そのための儀式のようなものとして、私はネットサーフィンの最後に「天気予報」をチェックするようにしている。寝る直前にショッキングなニュースを目にすると寝付きが悪い。かといって感動の記事、泣ける記事を読み出すといよいよ眠れなくなるだろう。
そんなわけで、気持ちを落ち着かせ、いい気分で布団に入るためにも天気予報なのである。こうして翌日に向けて心づもりをして、一日の幕を下ろすのだ。これが、ネットとの「ほどよい付き合い」というものだ。
ネットは、使い方を間違えると重度の依存症を招く。一日中ネットにどっぷり浸かって、利用時間のコントロールができず、仕事や生活に支障をきたす人もいる。
しかし、だからといって、ネットがこの世からなくなることはまず考えられない。私たちは仕事でも生活でも大いにネットに助けられているのだ。本来は私たちの生活を便利に、豊かにするための道具であるはずのネットが、逆に私たちの生活をおびやかすようなことがあっては、本末転倒だ。
ネットは最高の温泉かもしれないが、浸かりすぎは賢くないということである。仕事に支障が出るし、その結果悪い方向に事態が進む。そんな人生、楽しくないはずだ。
お酒にしてもタバコにしても、ちょっと嗜む程度なら誰にも文句は言われない。批判されるとしたら、他人に迷惑をかけるか、依存してしまい「それがなければ生きていけない」状態になるからだ。
いや、お酒やタバコならまだマシかもしれない。お金がかかるし、身体が受け付ける限界量があるので、よほどのことがない限りどこかで歯止めがかかる。その点、インターネットが危険なのはいくらでも続けられるということだ。
使い方を誤るとどこまでも依存していく。そうならないように温泉気分の適度な付き合いが必要なのだ。大切なのは「ネットは生活に必要なもの。だからどれだけやってもいいんだ」という考え方を捨てること。
現実逃避のためのネットは温泉だ。どんなに快適だったとしても、いつまでも浸かっていていいものではない。身体が十分に温まったら長居せずに切り上げる。そうすれば体調も崩れず、「毎日温泉に浸かれてほっこり気分」が続く。そんな賢い暮らしを手に入れることができるだろう。
そもそも現代人は、なにかしらの方法で気持ちを切り替えながら生活している。ネットはそんな「オン」と「オフ」との切り替えの練習場としても最適なツールである。
ネットとうまくつきあえるようになれば、やがて「自分自身のメンタルをコントロールする達人」にもなれるのだ。