「印象で得する人」になるために必要な3つのこと
2015年04月21日 公開 2023年02月07日 更新
ファンを魅了するパタゴニア
パタゴニアというアパレルブランドがあります。
フリースをはじめ、アウトドア系のファッションブランドとしてよく知られていますが、パタゴニアは強烈なメッセージを伝えることで、特定の人たちに、特定のこだわりある印象を持ってもらうことが上手な企業としても知られています。
その取り組みの1つがダウンジャケットに対する啓蒙広告です。
ダウンジャケットで使われる羽毛の多くは、鳥が生きたまま毛を刈られてしまうという行為の結果として、私たちにもたらされていました。大量生産、大量販売を行なう過程において選択された合理的な手法ではありますが、パタゴニアはこうした羽毛の調達を強く批判し、犠牲を払わない方法での羽毛の利用を徹底しています。
こうした取り組みを、自社のホームページはもとより、店頭でも、フェイスブックでも展開しています。
すると、投げかけるメッセージが強烈であればあるほど、「賛同者」と「反対者」が生じるわけですが、パタゴニアとしてはあえてこうした議論を呼び起こすことも狙いにしていると考えられます。
なぜなら、そのことで自社の特徴、スタンスが際立つからです。結果、パタゴニアが好きな人はより好きになり、中途半端なイメージで購入していた人の賛同意識も高まり、より濃いファンが生まれ、膨大な広告費をかけずとも、リピーターとして繰り返し購入してくれる購入層が出来上がるのです。