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「般若心経」は生きる指針となる

2015年07月30日 公開

苫米地英人(脳機能科学者)

『一生幸福になる超訳「般若心経」』

本書は、「般若心経」を釈迦の教えの本質である「空」のテキストと見立て、大胆な添削とともに、まったく新しい解釈を試みた意欲的な書。「空」はあふれんばかりの可能性をたたえ、宇宙と等価であると説く著者・苫米地氏。自分を見つめ、宇宙を見つめ、自分と宇宙とすべての存在が一体であることを知ると、読者は、人生の可能性、生きる指針を得て、「般若心経」のご利益を実感するだろうと言う。

では、著者が、なぜ本書を著したのかを、そのまえがきからご紹介しましょう。

 

「般若心経」は生きる指針となる

 「日本で最もポピュラーなお経は何か」と問われたとき、何らかの宗派の熱心な信者の方を除けば、おそらく「般若心経」と答える人が圧倒的に多いのではないでしょうか。世界的にも大乗仏教の重要な経典として位置づけられていますし、実際、多くの仏教国で唱えられています。

 日本に伝わっているのは玄奘訳とされるものですが、実は「般若心経」にはさまざまな「異本」が存在します。本書で取り上げるのは、日本に伝わっている一般的なものです。

 ただし、本書で私は大胆な試みをしてみました。それは、「般若心経を『空』の思想を理解しやすいように添削する」というものです。

 「般若心経」を扱った書籍はたくさんありますが、オリジナルのお経を添削したという本はいまだかつて見たことがありません。おそらく私が初めてだと思います。そんな大胆なことをしようと思った理由については本文中で述べていきますが、最大の理由を言うと、「般若心経の作者が『空』を理解していない」ということです。これまた大胆な言い方だと思うかもしれませんが、実際にそうなのです。

 また、「般若心経」というのはとても謎の多いお経です。多くの人が知っていて、多くの宗派で唱えられているにもかかわらず、その正体は謎だらけなのです。そんな謎に少しでも迫り、謎の解明に関する議論に一石を投じることができればという思いも本書の執筆理由の1つです。

 さらには、「般若心経」を読んだり、書いたりする私たちの側の誤解もあります。

 「ありがたいお経なので、意味はわからないけれどとにかく唱えたり、写経したりすればご利益がある」

 そんなふうに思って唱えたり、写経したりしている人が多いようです。しかし、「般若心経」を唱えたら人生が変わったとか、唱えただけで夢がかなったなどということは絶対にありません。書かれている内容を理解せずに、ただ文言だけを音で唱えても、ご利益はありません。

 では、どうすれば何らかのご利益があるのでしょうか。本書を読み終えたとき、みなさんはそのご利益を実感しているはずです。そして、「般若心経」と「空」について理解し、さらには自分自身の人生の可能性をもつかみ取っていることでしょう。

 本書と「般若心経」が、みなさんの生きる指針、人生の道しるべとなることを祈っています。



著者紹介

苫米地英人((とまべち・ひでと))

機能脳科学者、ドクター苫米地ワークス代表

1959年、東京都生まれ。マサチューセッツ大学コミュニケーション学科ディベート専攻を経て、上智大学外国語学部英語学科(言語学専攻)を卒業。三菱地所株式会社に2年間勤務し休職。エール大学大学院計算機科学科・人工知能研究所と認知科学研究所で助手を務める。87年にカーネギーメロン大学に移籍(専攻は計算言語学)。同大学機械翻訳センター研究員、ATR自動翻訳電話研究所滞在研究員。その後、博士論文(哲学)提出。93年、徳島大学知能情報工学科助教授。95年、ジャストシステム基礎研究所所長。98年に退社。現在、コグニティブリサーチ・ラボ基礎研究所所長。角川春樹事務所顧問、南開大学(中国)客座教授、カーネギーメロン大学コンサルタント・CyLab兼任フェロー。



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