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生き方

成功する30代、失敗する30代を分ける「意識の差」

桜井章一(「雀鬼会」主宰)

2010年11月09日 公開 2022年08月17日 更新

成功する30代、失敗する30代を分ける「意識の差」

世の常識を鵜呑みにすることは、言いなりになるということ。自分をなくすことと同義なのだ──。20年間無敗の伝説を持つ雀鬼が、己の道を貫き、運を引き寄せる極意を示した人生論を紹介します。

多くの30代に当てはまる「自分を隠した生き方」。世間の常識や情報に毒された自分をリセットし、取り繕った生き方を脱することが重要だと桜井章一氏は言う。

※本稿は桜井章一著『桜井章一の「ぶれない生き方」』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

自分を隠さずさらけ出して生きよう

いまの30代のなかには、「頑張っているのに認められない」「仕事のわりに給料が安い」といった不満を抱えている人が多いのではないでしょうか。でもそういう発想は、改めたほうがいいと思います。

私がちょうど30代に入るころ、結婚して、生まれてきた子供をみたとき思ったのです。「ああ、コイツは自分を生かすために生まれてきてくれたんだな」と。

それまでの自分はずいぶん自分勝手に生きていたと思います。でも赤ん坊を目の当たりにして"自分を生かしてくれるエネルギー"を感じたのです。

そういう「自分は生かされている」という感覚があると、感謝心が強くなります。

いまは多くの人が「自分は損をしている」と思っていて、誰かに要求ばかりしている。でも要求というのは本来子供のすることで、大人は与えることに喜びを見出すもの。

単純な例を挙げれば、モテたいなら女の子が欲しいものを与えてあげるのが基本でしょう?商売もそう。世間の人が何を求めているかがわかっていれば、その店は自然と紫盛するはず。

自分が相手から何を得るのかではなく、相手に何を与えられるのかということに、もっと注意を払うべきです。

それを「なんとかして儲けよう」と思うと間違ってしまう。もちろん、商売で対価を得ることは必要ですが、金儲けが絶対の価値だと思っているのと、それはいかがなものかと思っているのとでは、同じことをやっても結果はまったく違う。

一度は自分のやっていることを否定してみる。それがあると、そんなにいやらしくならないものです。

これは何も商売にかぎった話ではありません。普段の仕事や属している組織、そこでの自分の在り方に疑問をもつことは、誰にとっても必要だと思います。

流されてやってはいけません。「果たしてこれでいいのだろうか?」と思ってから取り組むことが大切です。「自分は正しい」と思ってやることほど、危ういことはないのです。

いまの30代をみていると、「自分を隠して生きているな」と感じます。きっと、怖くて不安なのでしょう。でも、自分をさらけ出して生きたほうがラクだし、面白い。

麻雀だって、じつは手のうちをみせたほうがあがりやすいのです。相手に悟られないように隠していると、自分のペースで打てなくなってしまう。私はもっている牌を全部みせてしまうことがありますが、そのほうがかえって余裕が出て、自分の麻雀が打てます。

生きるのも一緒です。取り繕わないで、全部みせてしまえばいい。もちろん、それで誰かから欠点を指摘されて、傷つくかもしれない。でもそれが自分の成長になるし、それを繰り返すことで初めて、ほんとうに人から認められるのではないでしょうか。

 

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