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松下幸之助の成功には「心のプロセス」があった!

ジェームス・スキナー(経営コンサルタント)

2015年09月17日 公開 2022年10月05日 更新

 

すべてが「心」からスタート

 最初の文字は、「心」だ。

 これを見て、思った。
 全部これだ!

 心のもち方で、あれだけのことを果たした。
 心でやっているからこそ、周りの状況などは、あまり関係がない。
 戦前でも、戦中でも、戦後でも、やり続ける、成功し続ける、大きくなり続ける。不景気になっても乗り越えていく。環境が変わっても、外側のことではない、その内側にある心が大切だったのだ。
 松下幸之助かやっていたことはすべて、この「心をひらく」ということだけだった。

 人間は心だ。

 人間は学歴ではない。
 心なのだ。

 人間は持っているお金ではない。
 心なのだ。

 人間は年齢ではない。
 心なのだ。

 人間は性別ではない。
 人間は人種ではない。
 心なのだ。

 心のもち方を間違ってしまったら、何もできない。
 しかし、心のもち方さえ正せば、できないことは何もない。

 「心」という直筆の文字を見て、この真実が浮かんできたのである。

 

素直になって初めて心がひらかれる

 「心」に続く残りの3文字が、心をひらくプロセスであり、順序を示してくれるものになる。

 最初は、自分の心。
 やはり、全部ここからスタートする。

 この「自分の心をひらく」ことについて、松下幸之助はずっとひとつの言葉で表現していた。

 その言葉とは、「素直」。            

 これが、次の直筆の文字だった。

 自分の心をひらいて、あなたは「素直」になれるだろうか?

 素直になれなければ、できない理由ばかり考えてしまう。
 言い訳ばかりつくってしまう。
 最初から、あきらめてしまう。
 こういう邪心ばかりがわいてくる。

 学歴がないから、できないのだ。
 資本金がないから、できないのだ。
 女性だから、できないのだ。
 男性だから、できないのだ。
 若すぎるから、できないのだ。
 年寄りだから、できないのだ。

 こういうストーリーが後を絶たない。

 しかし、素直になれば、自分の道を元気よく歩み出す。
 必要な行動をとればいいだけだと物事をシンプルに考える。
 そうなれば成功へと導かれる。

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ひとりの力ではダメだ

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