サラリーマンこそ「不動産投資」をすべき理由 今からでも遅くない!
2016年04月08日 公開 2016年04月08日 更新
日本でも数少ない、不動産投資を専門とするファイナンシャルプランナーの高山弥大氏。そんな高山氏は「今こそマンション投資で将来の“自分年金”を構築するチャンス」だと語る。サラリーマンこそぜひ始めてもらいたいその理由と、「失敗しない投資」のコツとは?
《取材・構成:麻生泰子 写真撮影:長谷川博一》
サラリーマンの投資として不動産はベスト
不動産投資は「ハードルが高い」と考える人が多いと思います。ですが、実は不動産投資はサラリーマンにこそ向いている資産形成法。私が主催するセミナーにも、若手から40代の中堅まで、多くのサラリーマンの方が参加されています。
その理由は、自営業者などに比べローンが組みやすいから。たとえば、年収500万円だったら、一般的には年収の8倍にあたる約4000万円の借入れが可能です。不動産投資にはある程度まとまった額が必要ですから、どれくらいのローンが組めるかは極めて重要なのです。
30~40代の方はそろそろ住宅購入を検討する時期なので、「投資用物件の前に自宅を」と考える人も多いですが、私はむしろ「不動産投資を先に」と言っています。住宅ローンを組んで自宅を買うと、不動産投資用の借り入れ可能枠が減ってしまうからです。
一方、先に不動産投資用のローンを組んでも、「フラット35」など特定の住宅ローンを利用すれば、借り入れ可能枠に影響はありません。そして、投資用不動産からの収入があれば、住宅ローンもより早く返済することが可能になるのです。
不動産投資に成功する人 vs. 失敗する人の違いとは?
頭では理解できても、万一の失敗が怖くて踏み出せないという方も多いでしょう。ただ本来、不動産投資の仕組みはとてもシンプル。それでも失敗する人がいるのは、不動産投資に対するいくつかの誤解があるからです。
その一つが「安い掘り出し物の物件を求めること」。我々プロから言わせていただくと、安いわりに条件がいい「掘り出し物」など存在しません。安い物件には安いなりの理由がある。そこを考えず安さに飛びついてしまうと、後で必ず後悔します。
もう一つは、「値上がりを期待すること」。株式のように、買った価格より高い価格で売り抜けて利益を出すのが不動産投資だと考えている人がいますが、大きな誤解です。不動産は基本的に時間が経つほど価値は下落します。
にもかかわらず、値上がりを期待して無謀なローンを組む人が後を絶たないのです。
定年後にいくら必要かを逆算しておこう
投資用物件の善し悪しと、住まいとしての善し悪しは違います。最低限の勉強は必要ですが、すべてを1人で行なおうとするのは極めて危険。信頼できる販売会社や不動産に強いファイナンシャルプランナーなどのコンサルタントとパートナーシップを組む。それが失敗のリスクを減らす近道です。
不動産投資にもいろいろありますが、初心者にお勧めするならば「ワンルームマンション」でしょう。不動産投資の中では一番価格が低く、ローンが組みやすいメリットもあります。
元手はとりあえず10万円もあればスタートできます。たとえば4000万円を借り、2000万円のワンルーム2部屋でリスク分散。立地はやはり、都内23区か横浜・川崎エリアが安全でしょう。
不動産投資は長期的な視点に立つことが必要です。自分が定年を迎えたときにいくら必要なのかを逆算し、その額に相当する収入を得るために、今、何をすべきか。今からでも遅すぎることはありません。将来に役立つ「自分年金」を構築していきましょう。
高山弥大
T&T Budget Consulting 代表。ファイナンシャルプランナー
法政大学卒。司法書士事務所、法律事務所、外資系金融機関を経て2006年独立。独立系ファイナンシャルプランナーとして活躍する。メディア掲載多数。