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女性のための老子<15>持して之を満たさんとするは、 其の已むに如かず

早島妙聴(一般財団法人日本タオイズム協会理事長/道家<道>学院副学長)

2016年07月08日 公開 2024年12月16日 更新

女性のための老子<15>持して之を満たさんとするは、 其の已むに如かず

PHPスペシャル2016年6月号より

<今月のTAOの言葉>

持して之を満たさんとするは、其の已むに如かず

~手にもった杯を満たすとこぼれるので、いいところでやめよう

 

全部そろえない楽しみ

今月は『老子』第9章「手に持った杯は満たせばこぼれる」です。つまり、あまり欲を出さずに、ほどほどがもっとも楽しいのですよ、というのが、世界の名著、女性の味方『老子』の教えです。

雨の多いこの季節は、おしゃれをするにも、野山の散策をするにも、なにかとお天気が気になります。毎日の出勤、楽しみにしていたデート、家族でのお出かけ、でも目覚めたら外は雨─そんなときこそ、雨の日だからこそのおしゃれを楽しんでみましょう。カラフルな傘、ステキな小花模様のレインコート。おしゃれなレインブーツも準備したら、どんな豪雨でもおしゃれ心を楽しみながら過ごせます。

けれどここで『老子』に学び、全部を買いそろえようと考えずに、どうしても足りない何か一つを新しくして、あとは組み合わせで楽しむのです。そうすれば、費用も節約できますし、これまでお持ちのものが楽しく活かされます。

 

ちょっと特別な日

毎日が忙しく、そんなおしゃれに気をつかう暇もなく過ごしていたというあなただったとしても、目的地を美術館や博物館にしたら、室内ではレインコートも傘も持たずに、お気に入りの洋服で楽しめます。また、家族でお出かけの予定が、朝になって子供さんの体調が優れない。そんなときも、家族でちょっとおしゃれなブランチを工夫してみる、など家で楽しく過ごす方法はたくさんあります。つまり、ここで皆さんにお伝えしたいのは、せっかくのお出かけの日が雨でも、決してその日はだいなしにはならないということ。完璧でなくてもいい。ちょっとしたあなたの工夫で、その雨の日は、特別な一日にすることができるでしょう。

著者紹介

早島妙聴(​はやしま・みょうちょう)

東京都生まれ。一般財団法人日本タオイズム協会理事長・道家<道>学院学長。お年寄りから子供まで、わかりやすいタオイズムを伝え、健康で幸せな人生に活かすタオイズムの真髄を伝えている。

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