物事が停滞しているときには
一日、一日を大切に生きるためにできること
毎日をなんとなく流して生きるのがクセになっていると、「一日一日を大切にして、一日が一生のつもりで生きてみよう」と急に思ってみても、実践が伴わずに、再び日々の生活に流されてしまう人もいると思うよ。
だけど、そこで気を落とす必要はないし、無理をして「いまの瞬間を大切にしなくちゃ!」と一日中気を張らなくていいんだ。一日が一生のつもりで生きようと決めたら、まずは、毎晩日々の行いを振り返ってみるといいよ。
その日の自分の仕事ぶりや、時間の使い方などを振り返って、改善できる点を見つけられれば、明日から直すことができる。誰かとケンカしたときは、その場面を振り返り、冷静にケンカの原因を分析してみて、自分が悪ければ相手に謝ればいいし、自分に原因がなければ、いつもどおりに接していけばいい。
こうして毎晩その日を振り返って、自分自身の行いを省みることは、自分自身と向き合う時間を作り、物事を客観的に把握する力を養う。
モヤモヤした気持ちが整理されれば、いい気持ちで朝を迎えて、また新しいスタートを切ることができると思うよ。
疲れてしまって、反省どころじゃないと思う日もあるかもしれない。
けれど、不思議なもので、なんでも習慣化してしまえば、自然とできるようになるものなんだ。途中で反省するのをやめてしまったとしても、「この前は三日坊主で終わったけど、今度は四日やってみよう」と自分に言い聞かせて、またやってみるといいよ。
一歩一歩繰り返す、それが人生
自分に自信をつけたいときには
自分をよく見せようとしなくていい
自分をよく見せようとして、実力以上のことをしようとすると、物事はうまくいかないんだ。たいてい、「うまくやらなきゃいけない」と思うことで、自分を追い込んでしまったり、周りの人に気を使いすぎたりして、空回りしてしまうんだよ。
僕は昔あがり症だったから、人前で話すことが苦手だったんだ。目の前に若い女性が座っていると、照れてまともに顔を合わせられなかったし、はじめて講演をしたときなんて、舞台の袖に立ったら足はガクガクするし、口の中はカラカラになって、いざ壇上に立っても、何を話したらいいのかわからなかったよ。
いまの僕が、いろいろな講演に呼ばれて、図々しく人前でおしゃべりできるのは、自分をよく見せようとせずに、自分自身が実践して体得したことを話しているからだと思うんだ。
等身大の自分を隠して格好つけようとすれば、無理が生じて心に余裕がなくなり、疲れてしまう。それに、自分の実力を誇張してアピールしたら、「なんだか真実味がないな」と見抜く人もいると思うよ。
だから、人にいいところを見せようと頑張るのではなく、自然体の自分でいればいいんだ。周りの評価を気にせず、目の前にあることに熱中していれば、自分に自信がついてくると思うし、空回りすることや緊張することも、なくなっていくんじゃないかな。