「龍」ってどんな生き物?~台湾No.1女性占い師に聞いてみた
2018年11月11日 公開 2024年01月05日 更新
龍の役目
龍の大切な役目は、神様と私たち人間の橋渡しをすることです。
神様の眷属(従者)である龍は、時に神様をその背中に乗せて移動します。観音様が龍の上に乗っていらっしゃる図像(騎龍観音)などを、目にすることがあると思います。神様はそのように龍の背中に乗って、私たちが暮らす人間界を見て回られるのです。
そして、龍は神様のお使いとして、私たちが学ぶべきことや、世の中のためになすべき使命を教えてくれます。
危険やよくないことについても伝えてくれます。私たちが間違った道に進みそうな時、龍は必死になって止めてくれます。
しかし大変残念なことに、いくら龍がさまざまなことを伝えてくれても、私たちがそれを受け取ろうとする意識を持っていなければ、伝わらないのも事実です。
龍がこのように親切なのは、私たち人間を救うことを、神様から命じられているからです。
実は、龍は私たち人間と同様、「成長していく」存在です。まだまだこれからさまざまなことを学び、経験して成長していかなければならないのです。
その成長が何によってなされるかと言えば、「いかに人間を救うか」ということにほかなりません。
ですから、私たちが龍に何かとお世話になることは、それ自体龍にとっての学びであり、経験であり、成長なのです。
とはいえ、龍は神様の命令で何人もの人間を担当しているので、案外忙しいのです。それぞれの人間に対しては、できればあまり手を煩わずらわせないでほしいと思っているかもしれません。手のかからない子や優秀な子を、かわいく感じることもあるのではないでしょうか。
もしそうだとしても、それを責めるのは気の毒です。龍だって、できるだけたくさんの人間を救いたい。一人でも多くの人間を「いい人」にすることで、神様に認められたいのです。
それによって自分自身の階級(レベル)を上げ、より人格が上の人間を担当することが、龍の世界におけるステータスなのですから。予備校の先生にとって、自分の生徒を偏差値の高い学校により多く合格させることが、自分自身の実績となるようなものです。
そうは言っても、出来の悪い子、世話の焼ける子も、それはそれで気になるものです。放っておけない気持ちにさせられる、と言ってもいいでしょう。
ですから、もしあなたが少しばかり「出来の悪い子」だったとしても大丈夫です。
大事なのは、龍のメッセージを受け入れる素直な心を持っているかどうかということです。素直な心さえあれば、どんな人であっても龍はちゃんと面倒をみてくれます。
龍と天使
龍は西洋のドラゴンと混同されがちですが、両者はむしろ対極と言っていい存在です。
西洋のドラゴンは、人間に災厄をもたらす邪悪な存在と考えられています。キリスト教では悪魔の化身とされ、聖人や英雄などによるドラゴン退治の伝説も数多くあります。
一方、東洋の龍は神の使いであり、敬うべき対象です。
西洋において、東洋の龍に対応する存在があるとすれば、それはドラゴンではなく「天使」ではないかと思われます。
龍と天使は、いずれも神様と人間の間を取り持つ存在であるという点で共通しています。また、キリスト教には天使に階級(レベル)があるという考え方がありますが、龍にも同様に階級があることは、すでにお話しした通りです。龍の階級は爪の数によって表されており、5本の爪を持つ龍は、中国では皇帝専用の龍とされていました。
そして天使も龍も、「いかに人間を救うか」によって階級を上げていきます。
人間を救うことを通じて龍は成長し、やがては人々を導く存在になると考えられています。
神に近いものである龍が、完成された存在ではなく、私たち人間と同じように「成長していく」という考え方は、とても興味深いものです。
龍に応援してもらうには、私たちも「龍と一緒に成長する」という思いを持つことが大切です。
※本稿は龍羽ワタナベ著『お金も運もつれてくる 黄金龍の飼い方・育て方』(PHP研究所)より、一部を抜粋編集したものです。