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この時代、仕事に全身全霊を捧げて本当にリターンはあるのか?

2018年11月08日 公開

成毛眞(なるけ・まこと)

成毛眞(なるけ・まこと)

<<SNS上で目に飛び込んでくる、"一生懸命、遊んでいます! 充実しています!"と言わんばかりの投稿。そんな人はたいてい仕事のアピールも欠かさないもの。傍から見て、いつ寝ているのかと疑問に思うほど。

一方で、忙しい現役世代のための"遊びのすすめ"を説く成毛眞氏は、自著『大人はもっと遊びなさい!』中で「一生懸命、遊んではならない。遊びが仕事になってしまう」と語っている。仕事も遊びも本当に充実させるための生き方とは? 同書の一節からその核心に迫る。>>

※本稿は成毛眞著『大人はもっと遊びなさい』(PHP研究所刊)の一部を抜粋・編集したものです。
 

クビにならない程度に手を抜いてもいい

これまで遊んでこなかった人が遊ぶとき、まず必要なのは時間である。よく、趣味に割ける時間がないという人がいるが、その原因は明らかだ。仕事のし過ぎなのである。

もちろん、世の中には没頭すべき仕事が存在し、それに時間を惜しまず集中すべき人がいるのは確かだ。

しかし、もうある程度、社内での自分の立ち位置がわかっていて、出世も昇進もあまり見込めないのなら、仕事はクビにならない程度に手を抜いたほうがいい。

手を抜くという言葉が良くなければ、工場や工事現場に勤務しているように働くと言えばいいだろう。つまり、勤務時間中は一生懸命働き、終業時間になったらさっと切り上げる。

それは決して、悪いことではない。高度成長期ならいざ知らず、仕事に全身全霊を捧げたところで、多くの人にとってリターンはそれほど大きくない。ほどほどの仕事をして、ほどほどに生きるという選択肢も大いにあるはずだ。

私がマイクロソフトの社長になったのは三十五歳のときだ。仕事は面白く体力も充実していて、こんなに楽しい人生はほかにないだろうと思っていた。若い頃にはなかったお金も手に入るようになっていたので、忙しい合間を縫って旅行をするなど、遊びの面でも手を抜くことがなかった。

その頃、高校の同級生と話をすることがあった。彼は地元の札幌で公務員になっていて、いわゆる9to5の仕事をしていた。平日も家に帰ってから十分な時間があるし、週末は子どもとカヌーに乗ったりバーベキューを楽しんだりしているという。

その話を聞いて、私は私なりに十分に楽しい人生を送っているのにもかかわらず、「そういう人生もありだな」と素直に思った。うらやましくも思ったのだ。

地方でゆっくりとワーク・ライフ・バランスのライフに重きを置いて生きるのも、都会で多忙を極めてワークにいそしみ、そこで得たお金を使ってライフを充実させるのも、どちらもいいなと思ったのだ。

問題は、ワークにいそしんでも十分にライフを充実できない環境にある場合だ。特に、遊びのバリエーションが豊かな都市部で、その遊びに使う時間と経済力を持てない人は、せめて時間だけでも手に入れるという選択をしてもいいのではないか。

人生の大きな選択なので、よく考えて決断してほしいが、選択肢があるということを知っておくのは悪くないことだ。

もし私が今、人生をやり直すなら、博多あたりで仕事をしながら、大いに遊んで過ごしたいと思う。東京と違ってコンパクトにまとまった街のほうが、遊びに適しているような気がするのだ。

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