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社会

評価も上司もない「ティール組織」が企業を成長させている現実

倉貫義人(ソニックガーデン代表)

2019年02月19日 公開 2019年07月10日 更新

互いに信頼しあうことで、自己組織化されたチームになれる

「メンバー全員がセルフマネジメントを体得して、自律的に働くようになるならば、チームは要らないのではないか?」

そう考える人もいるかもしれませんが、セルフマネジメントができることと、チームとして助け合うことは、相反するものではありません。

そもそも私たちが考えるチームは、能力の低い人やセルフマネジメントできない人を守るためのものではありません。

1人1人のスキルが違っている中で、お互いの得意分野で最も力を発揮できる場所を見つけ、より大きな成果につなげることがチームになる目的であり、お互いの長所短所を補いあえることがチームのよさです。

指示や命令がなく、それぞれが自律的にセルフマネジメントで仕事をしていく人たちで構成されたチームは、信頼関係が重要になります。

仕事を任せているメンバーのことを信頼できなければ、その人のことをマネジメントしたくなってしまいます。また、そんなチームの一員でいるためには、だれかより1つでも何か抜きん出ていないと、いたたまれなくなります。

信頼して、任せる。
任されていると信じて、応える。

互いに信頼しあうことで、自己組織化されたチームになれるのです。
自己組織化されたチームには、管理だけをしている人はいません。管理業務は本質的には価値を生んでいるわけではないし、成果を出すためのマネジメントはスキルとして全員が身につけています。

そう、これからは、マネジメントとは職種ではなくスキルのことになっていくのです。プログラミング+マネジメントや、ライティング+マネジメントといった形で、それぞれ専門性を持った人にとっての必須スキルとなるでしょう。

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