現代に生きる真田信之の末裔 厳しかった「上杉家出身」の祖母の“思い出”
2019年05月25日 公開 2022年07月08日 更新
<<国際金融論の専門家である真田幸光氏。愛知淑徳大学の教授を務めつつ、官民問わず多くの顧問やアドバイザー業務など活躍しているが、実は戦国武将・真田家の末裔。真田信之から数えて14代目にあたる。
現在は分家であるが、真田本家とはゆかりが深く、しかも祖母は戦国大名・上杉家の本家の長女。当然、上杉家とも縁が深い。
本稿では、真田幸光氏が自身のオンラインサロンにて上杉家出身の祖母の厳しいしつけ、現当主の上杉邦憲氏との思い出などを語った一節を紹介する。>>
※本記事は真田幸光オンラインサロン「経済新聞が伝えない世界情勢の深相~真田が現代の戦国絵図を読む~」内で公開された内容より一部を抜粋・編集したものです。
日本の宇宙開発とのゆかりの深い現在の上杉家当主
私の祖母(戦国大名・上杉家の本家の長女)の弟が先代の上杉家の当主です。そして現在の当主が、その息子・上杉邦憲氏です。邦憲氏は東京大学に入学し、宇宙工学の研究を行い、宇宙科学研究所(現宇宙航空研究開発機構<JAXA>)に入り、長年にわたり日本の宇宙開発の仕事に携わってこられました。
惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトを立ち上げたのが上杉邦憲氏です。国際宇宙学会から表彰されたりしているようです。また、歌会始で司会(読師)を務めたことがあります。
上杉ご本家(邦憲氏)は少年時代の私にもよく話をしてくださいました。
特に思い出深いのは、「日本のロケットはなぜ飛ばないと思うか?」と尋ねられたことがありました。答えは「お金がないからだ」と。
私は当時のお小遣いであった300円を渡し、「この300円をあげるからロケットを飛ばしてください」と言ったのを今でも覚えています。
邦憲氏はこのことを現在でもよく覚えており、「300円をまだくれないから、日本のロケットはアメリカよりも飛ばないんだよ」と会うたびに言われます。ウィットに富んだ方なんです。
長年にわたり宇宙開発事業に取り組まれてこられましたが、ご高齢になった今も、民間の宇宙開発の第一線で働いています。ご自分の専門分野以外でも関心を持ち、広い視野で物事を考えられている方です。これが、現在の上杉家の当主です。