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Googleで人材育成をしてわかった「年齢で衰える人の共通点」

2019年07月03日 公開

ピョートル・フェリクス・グジバチ (著)

ピョートル・フェリクス・グジバチ
(写真:長谷川博一)

<<「働き方改革関連法案」が施行されて数カ月が経った。残業が規制されたり、有休取得が奨励されるなど、各社力をいれて「改革」する様子が見られる。しかし、社員からすると「仕事が楽しくない」「このまま会社にいていいのか」といった不安の声が聞こえてくる。

それは、働くことを第一義としているから。当然ながら、人生の目的は「働くこと」ではない。誰もが自分を見つめ直し、何がしたいのかを明確にする。そうすれば、おのずとやりたいこと、やらなければいけないことが浮き彫りになり、会社に縛られず自由に楽しく働くことができるのだ。

本稿では、モルガン・スタンレーやGoogleで人材育成、組織開発などの分野で活躍したピョートル・フェリクス・グジバチ氏の新著『PLAY WORK 仕事の生産性がグングン高まる「遊びながら働く」方法』から、やりたいことを探し出し、若々しく働き続ける方法をご紹介していく。>>

 

固定観念が自己認識を妨げる

自分がどんな人間で、何をやりたいのか。

これがわかっているビジネスパーソンは、はたしてどれくらいいるでしょうか。残念ながら、ごくわずかだと思います。

自己認識がなかなか進まない理由として、「組織から期待される役割=自分のやりたいこと」と勘違いしている人が多いからだと思います。

誰しも学生の頃は、「社会人になったらこんな仕事がしたい」「こういう方面で活躍できたらいいな」と夢見ていたはずです。

ところが、いざ会社に入って職場に配属されると、理想とはかけ離れた現実が待っている。「自分の能力を生かせる仕事がしたい」と思いながらも言葉を飲み込んだり、「安定したポジションを手放すくらいなら、多少の我慢は仕方ない」と思い直したり。

そうやって自分の夢や希望を押し殺して働き続けていると、どうなるでしょうか。組織の期待に沿って努力することが当たり前と思うようになり、自分が本当にやりたかったことを見失ってしまうのです。

「仕事とは楽しくないもの、嫌なことを我慢してやるもの」とか、「上司は上司らしくふるまうべき」といった考え方は、日本のビジネスパーソンが囚われがちな固定観念といえます。固定観念は、正しい自己認識を妨害する最大の要因です。

特に日本人には、固定観念を強化するようなコミュニケーションが多いように思います。血液型に関する会話はその典型でしょう。

Aさん「あなたは何型ですか?」
Bさん「AB型です」
Aさん「ああ、やっぱり。AB型って、変わり者が多いよね」

どうですか? よく耳にする会話ですね。あるいは、

Aさん「お仕事は何ですか?」
Bさん「○○会社のエンジニアです」
Aさん「○○会社のエンジニアって、みんな真面目に見えますね」

年齢で人を判断しようとするのも固定観念です。「40歳を超えたら管理職に就いてないとヤバイよね」とか、「40歳を超えたらもう独立は無理だよね」とか、何の根拠もないまったくの思い込みでしかありません。

人に会って無意識のフレームを外す僕は21歳のインターンの学生に、「ピョートルは40歳を過ぎているから、もう伸びしろないでしょ」と言われたことがあります。それはつまり、40歳を過ぎたら人生は終わっている、と言いたいのでしょうか(笑)。

しかし、それは違うとはっきりいえます。好奇心をもって学び続ければ、年齢に関係なく人は成長できることが脳科学によって明らかにされています。これを「神経の可塑性(“neural plasticity”)」と呼びます。

脳が衰えるのは年齢を重ねたからではありません。年齢とともに活動量が減ることが原因なのです。

60歳になったから脳が衰えるのではなく、定年を過ぎて家にいる時間が増え、誰とも話さずテレビばかり見ていれば脳が衰えるということです。

固定観念に囚われているかどうかは、自分では気づきにくいものです。同じ組織のなかで長く働き続けている人は、組織の常識やルールがすべてだと"マインドコントロール"されているかもしれません。

固定観念から自分自身を解き放つには、いろんな人に会い、いろんな世界に触れることが、最も効果的です。

無意識のフレームを外すきっかけは無数に存在します。今まで出会わなかったタイプの人に会い「そんな考え方があるの?」と気づいたり、海外に出掛けて「これって当たり前のことなの?」と常識を疑ったりすることが、自己認識の扉を開くことにつながります。

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