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「親は大学名だけで内定が取れると思っている」 子を苦しめる“バブル世代の感覚”

竹内健登(就活コンサルタント)

2019年12月14日 公開 2024年12月16日 更新

 

背景3「求める人材」レベルが上昇している

これまでより多くの人(大学生)が、自由に応募できるようになれば、当然、「一流ホワイト企業に採用される人材」のレベルは上がります。

今や、文系理系を問わずコミュニケーション能力(コミュ力)は必須となりました。コミュ力はもはや、「あることで有利になる力」ではなく、「なければそもそも土俵にも立てない力」です。

とくに文系はかつてないほど高いコミュ力を求められるようになり、楽天、日本IBM、ソニー、ファーストリテイリングなど、職種によっては外国人との折衝力を必須にしている企業も出てきています。

一方、理系は、ITスキルやプログラミング、そしてAI活用に長けた人材は即戦力になるのでどんどん採用されるようになりましたが、理学部や農学部、生物学部などは「現場で使える専門性がない」とみなされることも多く、卓越したコミュ力がないと選考を通過しにくくなっています。

研究室にこもって研究をしているだけでは、現代の理系大学生は「一流ホワイト企業」にはいけないのです。

このような競争の激化によって生まれた状況は、「就活に適応し複数の一流ホワイト企業の内定を取る一握りの学生」と、「一社も内定を取れない学生」の二極化です。

現代の就職活動は戦場と化しており、親世代の牧歌的な側面はなくなりました。「いい大学に入ればいい企業に行ける」というのはとっくに時代遅れであり、「いい大学に行って、就職を見据えた対策を取らなければ、いい企業にはいけない」という時代になってしまっているのです。

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