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橋下徹氏が北朝鮮に学んだ「小国が大国を揺さぶる交渉術」

2020年03月17日 公開

橋下徹

橋下徹
(撮影:的野弘路)

38歳で大阪府知事、42歳で大阪市長となり、百戦錬磨の年上の部下たちをまとめ上げ、大阪の改革を断行した橋下徹氏。

その驚くべき実行力を支えたのは、弁護士時代から培われた、たぐいまれなる「交渉力」である。同じ話し合いでも、伝え方や考え方を変えれば、結果はがらりと変わる。

同書では、そんな橋本氏が自身の「交渉思考」の極意を公開した著書『交渉力』から、小国ながら遺憾なくその交渉力を発揮する北朝鮮から学べることについて触れた一節がある。ここで紹介したい。

※本稿は橋下徹著『交渉力』(PHP新書)より一部抜粋・編集したものです。

 

美辞麗句だけで政治を動かせると思うのは大間違い

国際政治において、一番重要なものは軍事力だ。しかも核兵器だ。

もちろん、現在の国際ルールに従うことに納得すれば、核兵器まで持つ必要はない。特に、大国の力を借りて自国を生き残らせることを決意した国や、現在の国際ルールが目指す大きな方向性に納得している国は、そのルールの中でやっていけばいい。

逆に、現在の国際ルールや大国が決める方針に従うことに納得できない国や、国際ルールそのものを自国の利益のために作り直したいという強い意志を持っている国にとっては、軍事力や核兵器を保有していることが決定的に重要となる。

今の国際社会はそれぞれが主権を有する国家の集まりだ。国際ルールや国際連合というものが存在するが、それらは、主権国家はルールを守ってくれるだろうという「善意」を前提としている。国際ルールを強制的に守らせる執行機関が存在しないのだ。

ルール破りには、経済制裁や最後は軍事力で対処するしかない。すなわち、力と力のぶつかり合いでの解決とならざるを得ない。

そもそも核兵器保有国が拒否権を持つ国連安全保障理事会は、国際ルールを真摯に守るという姿勢よりも、大国が自国の利益を守る場になっている。そして拒否権という力を持っている大国は、国際ルールや国際連合などの国際機関を無視する場合がある。

アメリカが典型例だ。アメリカは、自分は国際ルールや国際機関を無視することがあるのに、他国にはそれらに服することを強要する。北朝鮮がそんなアメリカに対して文句の一つでも言いたくなるのも理解できるところがある。

結局、国際社会、国際政治の場においては、最後は「力」というものが決め手になり、相手を動かすにはやはり力が重要になってくる。この冷徹な現実を認識できない者は、国家の指導者になってはいけない。きれいな言葉だけで、国際社会、国際政治を動かすことができると信じている者は、文学者か詩人になって自らの信念を実践すればいい。

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力がなければ国際社会は相手にしてくれない >



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