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「俺の若い頃は…」と言ってしまう上司の口を、今すぐ塞ぐべき理由

2020年05月11日 公開

成田直人(ジャパンブルーコンサルティング株式会社代表取締役)

 

もう「強制力」では部下は動かない

ある企業の役員が「昔はタオルを受話器に縛ってテレアポしてましたよ! 握力がなくなるからタオルで縛れば効率上がるんですよ」と言っていましたが、ここまで極端な例ではなくても、これに類似したことはよくあります。

先日も品川駅を歩いていたら「すみません、よろしければ名刺交換していただけませんか」と突然新入社員くらいの年齢のビジネスマンが声をかけてきました。見ると不動産販売の会社の名刺でした。

「がんばってね」と声をかけましたが、どう考えてもつらそうでした。きっと練習量でストレス耐性を鍛えようとしているのでしょうが、おそらくこの新人さんも数日でやめるのではないかと個人的には思いました。顔がやつれていましたから。

これまでのマネジメントは「強制力」を働かせることが可能でした。理由は、社員のストレス耐性が高かったからです。

しかし、今の若手はストレス耐性が決して高くはありません。一方で、ネットなどを活用した効率化やマネジャーが知らない新しい手法を若手は持っていることが少なくありません。

練習の量を強要するのではなく本人がどういうやりかたを望んでいるのか、を聞いてみることがとても大切です。

旧来の仕事の仕方・売り方は、今後はもう通用しません。そのことにいち早く気づいて若手のモチベーションを下げない手法を学んでいきましょう。

 

残業が少数派になる時代に捨てるべき「過去の記憶」

メーカーに勤めるあるマネジャーは、私の研修を受けるまで「正直、部下のレスポンスが遅いときはイライラしていました」と語ってくれました。

なぜこのような話になったのかというと、部下の仕事のスキルが低いと「時間で解決する」という発想になり、土日関係なく出社して仕事を仕上げろという考え方が前面に出ていたそうです。

部下は⼾惑い、プライベートと仕事の狭間で悩んでいたことを他のマネジャーから聞かされたそうです。

結果にコミットをすることが、社会人としてとてつもなく大切なことなのはわかります。しかし、時代は「ワークライフバランス」です。どれだけ結果が伴わない行動をしていたとしても、無理強いは禁物です。それこそパワハラで訴えられてしまう時代です。

こういう話をすると「私の若い頃は……」とまた武勇伝が始まるのですが、働き方が変わったのですから受け入れないといけません。

夜遅くまで働くのが当たり前、残業なんて朝飯前、日付が変わってようやく帰るのが仕事、という時代もありましたが、今では部下が友人・知人のSNSを見れば定時に帰るのが当たり前だとわかり、自分の状態に違和感がでてきます。

このマネジャーの若い頃は全員が夜遅くまで働いており、今で言うパワハラまがいのことが当たり前だったので、誰も疑問に思いませんでした。しかし、現在は残業がむしろ少数派になる時代です。

変化した働き方にマネジャー自体が合わせていかなければ従業員の定着率も下がるし、企業としての評判も悪くなってしまいます。

今の時代は不満があればすぐにSNSで拡散する時代です。飲食店の評価サイトのように企業の口コミサイトも登場し評判は筒抜けです。一度貼られたレッテルは解消できず、企業価値を大きく下げるリスクがあることを認識するべきです。

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