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「自分がピラミッドの頂点」と考える上司の勘違いが生む“部下との溝”



2020年04月30日 公開

成田直人(ジャパンブルーコンサルティング株式会社代表取締役)

部下を変えるひと言

新型コロナウイルスの感染の拡大により、営業自粛や勤務時間の短縮、くわえて会社や職種によってはリモートワークの導入など、働き方も大きく変わってきている。

また、近年の若者の考え方の変化もあり、マネジメントのやり方も新しい手法が求められている。これまでに約250社2万人以上のマネジャーやリーダーに研修を行ってきた、『使えない部下はいない』の著者である成田直人先生に、これからの時代に必要になる部下マネジメント法についてうかがった。

※本記事は、成田直人:著『使えない部下はいない』(ポプラ社)より、一部を抜粋編集したものです。

 

大切なのは「一緒に考えよう」というスタンス

マネジャーは目標を達成するために、数多くのプロジェクトを立案し運営管理をします。さらに、目標達成をする責任を負っています。やるべきことを頭で整理して目標を達成するためのプロセス設定と部下の役割を明確にします。

このプランニングで誤ってしまうと目標達成の確率が落ちるので、慎重に設定をし、業務へと落とし込み、日々の進捗と共に達成に向けての改善を繰り返します。これはまさにマネジャーにしかできないことです。いや、「でした」が正しい表現です。

新時代のマネジメントでも部署の目標達成をするためにすべての責任を背負うのはマネジャーですが、部下も当事者に巻き込むことで、部下のモチベーションも高まり、達成率も格段に上がります。よい人間関係を築けるようになると、部下はもっと部署やマネジャーに関わりたいという前向きな気持ちが生まれてきます。

そのときに、ぜひ投げかけていただきたい質問があります。それが「今回のプロジェクトはこんな感じで回そうと思うけど、どう思う?」です。

おそらく「このままで良いと思います」と返ってくる可能性が高いでしょう。でも、それでいいのです。大切なのは「一緒に考えよう」というスタンスで接することです。

ここで「もっと佐藤さんの負荷を減らした方が良いかもしれないですね。私がそのタスク請け負います」と言ってきたら、「おー、頼もしいな。たしかに最近、佐藤さんに負荷かけ過ぎているからお願いしてもいい?」と仕事を振ってみるのもよいですね。

もしこれが、「佐藤さんに負荷がかかっているからお前ここのタスクできるよな」と一方的に言われると、(私も忙しいんですけど……何もわかってない)と心の中で反発して仕事のモチベーションも下がるし、パフォーマンスも低下することでしょう。

 

マネジメントが難しくなった時代の「部下の本音」

伝え方一つで部下のやる気を倍増することもできれば、半減させることにも繋がるのがマネジャーからの声がけです。指示命令ではモチベーションは生まれないからこそ、主体性(意欲)を引き出す関係構築が最適なのです。

「どう思う?」という質問は、関係性をフラットにするため、部下は自分自身のことを頼ってくれているという喜びと、自分の居場所を作ることができている安心感の両方を満たすことができます。

部下はマネジャーのいうことを聞くのが当たり前という常識が通用しなくなりつつある現代は、一緒に働く部下が働きやすい環境を作ることがマネジャーの役割でもあります。

「難しい時代になったな」と、口を揃えてクライアントのマネジャー陣は言いますが、その通りだと思います。

今は旧来のマネジメントから新時代のマネジメントに移行する転換期なので今のマネジャーは頭を切り替えることを求められます。自分が受けてきたマネジメントをそのまま部下に使えないもどかしさはストレスの極みです。

しかし、ここで意固地になって変化に対抗するか、「時代は変わったから、自分も変わらないと」と柔軟に変化できるかどうかが試されています。

今のプロジェクトや目標を一度見返して部下の役割を再度検討してみましょう。そして、一緒に働く部下に「今回のプロジェクト見直しているんだけどどう思う?」と聞いてみてください。

部下は突然聞かれてびっくりするかもしれませんが、内心は絶対に嬉しいものです。そして、一緒に考える癖をつけていきましょう。

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