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コロナで封じられた「名刺交換」 失って分かった“3つのメリット”

高嶋大介(INTO THE FABRIC 代表理事)

2021年01月08日 公開 2022年10月25日 更新

コロナで封じられた「名刺交換」 失って分かった“3つのメリット”

ビジネスの場に限らず、"自己紹介"は人との交流において重要な役割を果たす。しかし、いざ自己紹介の時間になると、自分のことを話せない、あるいは、自分の肩書や実績ばかり強調して面白味がない人が多い。こう指摘するのは、「100人カイギ」というコミュニティを主催する高嶋大介氏だ。

高嶋氏は、著書『新しい自己紹介 コロナ時代の人脈構築術』(impress QuickBooks)の中で、ウィズコロナ以降は、自己紹介の重要性が増してくると主張する。「もっと知りたい」と相手に思わせる自己紹介とは、どのようなものか。

本稿では同書にて、新型コロナウイルスの感染拡大によって機会が減った「名刺交換」と「自己紹介」の違いについて触れた一節を紹介する。

※本稿は高嶋大介著『新しい自己紹介 コロナ時代の人脈構築術』(impress QuickBooks)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

名刺交換と自己紹介は全くの別物である

「(互いに名刺を渡しながら)株式会社○○で××をしています、△△と申します。よろしくお願いいたします」

商談の冒頭やセミナー後の懇親会などでよくあるシーンですね。参加者同士が交流しようとしています。

皆さん、これこそが自己紹介だと勘違いしていませんか?これは「自己紹介」ではなく「名刺交換」です。

一見当たり前ですが、ビジネスにおいてはそれを無意識に混同してしまっている方が多くいます。両者の違いを改めて言語化してみましょう。

・名刺交換=会社の紹介や会社での自分の役割を説明している
・自己紹介=自分がどんな人物であるかを説明している

名刺には会社名や肩書き、役割が書いてあります。そして時間に余裕があれば、今まで自分が携わってきたプロジェクト内容などをお話しますよね。名刺交換の場合は、個人よりも会社に興味を持ってもらうことが目的になっています。

名刺を渡されたほうは、その場では相手の言うことを一所懸命に聞こうとします。たとえばこんな点を注意深く聞いていることが多いでしょう。

・自分の会社とは過去に取引があったのか
・これから一緒にビジネスを始められそうか
・信用できる相手だろうか

しかし、セミナーや交流会で名刺交換をした相手への興味というのは、ほとんどの場合その場限りなのです。家に帰って「今日名刺交換をしたあの人は誰だったかな?」と振り返ってみると、思い出せないことが多くありませんか?

 

名刺交換ができないと何が伝えられないのか?

名刺交換の場では、なるべくたくさんの名刺を交換することを目標にしてしまうことが多く、名刺交換をした事実や交換をした名刺の枚数に目がいきがちです。

ですから、目の前にいるその人自身に全く目を向けられておらず、新たなコミュニケーションの記念すべき第一歩として本末転倒なケースが少なくありません。

そして、名刺は後からでも見返せるので、極論をいうと相手の人となりは記憶しなくても問題がありません。会社名や部署、役職など、ビジネスで今後関係を持つときに最低限連絡をとる手段のみ覚えておけば良いのです。

では、我々はなぜ名刺交換と自己紹介を無意識に混同してしまうのか。

それは、ビジネスの現場において長らく名刺交換が自己紹介の代わりになってきたからです。なぜなら、取引先から声をかけられる段階で、相手がこちらに期待をしていることが決まっているからです。

そこでの興味は「この人が営業部門での意思決定者なのか?」「この人がエンジニアのリーダーなのか?」と、誰が決裁権を持った担当者なのかを知りたい、もしくは伝えているからなのです。

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改めて「名刺交換」のメリットとは

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