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「医者まかせでは腰痛は治らない」正確に伝えたい8つのポイント



2021年01月22日 公開

池谷敏郎(池谷医院院長、医学博士)

 

「原因探し」と「付き合い方の見直し」は同時進行で

こうした日記を使った腰痛治療は、もともと福島県立医科大学病院の整形外科と心身医療科が連携してはじめたものです。先ほど、運動療法とともに現時点でもっともエビデンスの高い解決策と紹介した「認知行動療法」がベースになっています。

人は、自分が置かれている状況、起きた出来事を、絶えず主観的に解釈し、意味づけを行なっています。長くストレスにさらされていたり、うつ状態にあったりすると、物事に対する解釈や意味づけ(=認知)が歪み、さらにストレスや不安感を増幅させてしまうのです。

そこで、認知の歪みを修正していくことで、自ずと行動を変えていこうというのが認知行動療法です。うつ病やパニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの治療にも用いられています。

福島県立医科大学病院では、精神的なストレスの要因が大きいと判断した慢性腰痛の患者さんの治療の一環として、以下の5つを記録する「ストレス日記」をつけることをすすめているそうです。

①日付
②状況(イヤだったこと、ネガティブに感じたこと)
③思考(その時、考えたこと)
④行動(その時とった自分の行動)
⑤振り返り(考え方や行動の癖を修正する)

腰痛が生じた時だけではなく、ストレスを感じた時のことを記録することで、自分がストレス源に対してどのように考え、どのような行動をとりがちなのかを知ろう、というものです。

そして、日記を読み返す時には、過剰に我慢する、「NO」と言えないなど、自分のニーズを後回しにして相手のニーズを優先する「回避行動」に着目し、どういう時に回避行動をとっていて、本来はどういう行動をすればよかったのかを患者さんに考えてもらうそうです。

こうした日記を使った治療法で、福島県立医科大学病院では、歩けないほど腰が痛くて車椅子を使っていた患者さんが、少しずつ改善し、痛みをほとんど気にすることなく生活を楽しめるようになった事例もあることが報告されています。

たとえ、何らかの病気によって生じている腰痛だったとしても、ストレスや不安が痛みを強めたり、持続させたりするのですから、痛みの増悪にはつながっているわけです。だから、腰痛に対する付き合い方や考え方を見直すことは、原因を探ることと同時にぜひやっていただきたいのです。



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