ビジネス書を中心に1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier(フライヤー)」(https://www.flierinc.com/)。
こちらで紹介している本の中から、特にワンランク上のビジネスパーソンを目指す方に読んでほしい一冊を、CEOの大賀康史がチョイスします。
今回、紹介するのは『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』(オードリー・タン(著)、プレジデント社)。この本がビジネスパーソンにとってどう重要なのか。何を学ぶべきなのか。詳細に解説する。
テクノロジーと人類のポジティブな未来を見通す一冊
AIが人類の能力を超えると言われると、映画『ターミネーター』や『マトリックス』のようなAIに人類が支配されるディストピアを連想するかもしれません。
その一方で、日本のアニメに登場するAIは、『ドラえもん』や『鉄腕アトム』のような、人を助けるロボットの姿で描かれています。
AIと人類の未来として、読者の皆さんはどちらを想像するでしょうか。AIと言われるより人型ロボットと言われる方が親しみを持てるのかもしれません。
AIなどのテクノロジーは人が生きる上で役に立つものであってほしいですし、人の意思によりそった実装が望まれます。
本書の著者のオードリー・タンは、台湾のデジタル担当政務委員という現役の閣僚です。「IQ180」「15歳で中学を中退」「スタートアップ経営者」「トランスジェンダー」「史上最年少閣僚」という言葉は、全て著者を表現する際に使われます。
キーワードに触れるだけでその異才ぶりが伝わるのではないでしょうか。今回はその著者自身が書かれた作品に触れていきます。
次のページ
台湾の新型コロナウイルスの対応がなぜ機能したのか