コンパクトだけど住みやすい家づくり
カーブするところの階段は一般的に3段で作られるが、オープンハウスでは4段で曲がるようにすることで、部屋のスペースを広く確保することができる。
――土地を直接仕入れて、そこにコンパクトな家が建てられる設計力があれば、1軒しか建てられない土地に、複数の家を建てることが可能になりますね。
「都心は土地が高すぎるんです。ひとつの土地に、ひとつの家を建てても、高すぎて誰も買うことができません。それよりも土地を分割して、コンパクトだけど住みやすい家を複数作ったほうが、手ごろな価格の住宅をたくさんのお客様に提供することができるようになります」
――だけど、小さい土地に家を建てるのは大変ではないですか?
「とても大変です(笑)。大きい土地に家を建てるのは、オーソドックスな工法で簡単に建てることができるんです。だけど、土地を区切って、そこに最大限の戸数を建てるとなると、ほぼオーダーメイドに近い設計になります」
――建売と注文住宅の間みたいな感じですね。
「その高い技術力があるから、家が建てづらい変形の土地や偏狭地でも、広くてクオリティの高い家を建てることができるんです」
コロナ禍で新築一戸建て需要“増”
――実際、今、新築一戸建ては売れているんでしょうか?
「おかげ様で2021年度第1四半期は新築一戸建ての仲介件数が昨年同期比で49%増と好調に売れました。コロナ禍でさらに新築一戸建てのブームが来ている感じです」
――人気の理由は何でしょうか?
「家で過ごす時間が増えて、住宅のあり方を見直したお客様が増えたことが要因だと考えています。マンションよりも一戸建てのほうが仕事に集中できる空間が作りやすいですし、エントランスのような共有部分もないですから、感染予防を考える上で一戸建てを選ぶ人が増えているんだと思います」
――お客様からの要望で、トレンドのようなものはありますか?
「テレワークの普及でワークスペースが欲しいという案件は増えています。ウォークインクローゼットを書斎にして欲しいとか、リビングの角っこに壁を作って仕事に集中できる空間を作って欲しいとか、コロナ禍によってお客様の要望も大きく変わりました」