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「お前が言うな」の大合唱に? 下に説く前に上司が見直すべき心理的安全性

2021年09月16日 公開

石井遼介(株式会社ZENTech 取締役)

 

「心理的安全性」と唱えるだけではなく、自分の行動を改める

二つ目が自分自身の「行動」を振り返るということです。

あなたが役職上リーダーであれ、メンバーであれ、「自分自身の行動を振り返る」ところから、すべては始まります。イメージしてもらいたいのが、次のようなシーンです。

あなたの上司は、いつも高圧的で、みんなが萎縮してしまうようなリーダーだが、ある日職場でこう言い始める。

「私、最近、心理的安全性の勉強をしているんですよ。みなさんも、きちんと学んでいますか? いまどき、知らないと恥ずかしいですからね」

……お前が言うな! 略して「おまいう」状態ではないでしょうか。

ここまで酷くなくても、つい些細な「おまいう」状態に陥ってしまうことは、人は誰しもあるものです。まずは、自分自身の言動、部下への適切なフィードバック、会議での話の聞き方、誰も拾わない投げかけを最初に拾ってあげられたかどうか…などなど、自分自身の行動を振り返ってみることが重要です。

そして、「自分のこの行動は、もちろんメンバーの成長を思ってのことだったけれど、心理的安全性の観点からは、小さな罰を与えてしまっていたようなものだな」とか、「直後のみかえりが大事なのに、忙しさにかまけて、即座のレスポンスをできていなかったな」とか、自分自身が変えるべきポイントを見出してほしいのです。

そして、その行動を改めることは、あなたの「心理的安全性を組織・チームにもたらしたい」という言葉に、強い説得力をもたらします。

そして、「心理的安全性」と言葉を唱えるだけの人ではなく、実際に自分自身の行動を改めるくらい、心理的安全性に「本気で取り組んでいる」と周囲の人たちは感じることでしょう。

組織・チームに心理的安全性をもたらそうとする上で大切な、「自分自身を問題の中に入れる」「自分自身の行動を振り返る」、この二つは繋がっています。自分自身を問題の中へ入れて、その観点から、自分自身の行動を振り返って内省し、自身の行動を柔軟に変えていくところから、変革の旅は始まるのです。

誰か他人のせいにして、ただ非難していても、ポジションの高い誰かが組織を変えてくれるのを待っていても、社長や役員が「変わってくれる」のを祈っても、組織・チームは変わっていきません。

「組織に心理的安全性をもたらすリーダーはあなた」です。

単に「心理的安全性」と唱えるだけではなく、自分自身も問題の中に入れながら、実際に影響を与えるために行動を起こしてみてください。

 

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