どんな時でも結果が出せる! イチロー式 集中力
2011年01月13日 公開 2024年12月16日 更新
「瞬間リラックス法」をマスターしよう
肝心の仕事で集中力を発揮したかったら、うまく気分転換するテクニックを日常生活の中に取り込む工夫をしましょう。
気分転換のテクニックをうまく身につけた人は、集中力を発揮できるだけでなく、幸福感を感じながら充実した人生を送れるのです。
イチロー選手にしても、連日連夜続くゲームの重圧から解放されるために、自分なりの気分転換の仕方をしっかりとマスターしています。
「なにも考えずにボーッと金魚を眺めていると、気持ちが落ち着くんです。とくに、イライラしているときはリラックスできる」。
気分転換はちょっとした工夫で誰でも簡単にできるものです。
もちろん、週末に温泉に行ったり、気の合う仲間とゴルフを楽しむことも、英気を養う上で効果的かもしれません。しかし多忙な人間にとっては、なかなかそれもままなりません。
そこで「すきま時間」を活用して行う3分間あればできる「瞬間リラックス法」をご紹介しましょう。
例えば、目を閉じてゆったりと深呼吸するだけでも、すぐに気分をリフレッシュすることができます。これは私が「瞬間瞑想法」と名付けている気分転換法です。
瞑想する時間はせいぜい数分間で結構ですので、1日に数回、日常生活に組み込んでください。
この瞑想法を身につけると、集中力がつくだけでなく、斬新な発想が浮かんできたり、役に立つ直感を浮かび上がらせることができるようになります。
これは瞑想することにより、「アルファ波」というひらめきを生み出す脳波が出やすくなったためです。
集中力を途切らせたくなければ、睡眠の質や食事の栄養面が、気力を充実させて仕事の集中力を高めてくれることも理解しましょう。
このことに関しても、イチロー選手はサラリとこう言ってのけることができます。
「試合に出つづけるという意味で自己管理は必要ですが、ぼくらは高い給料をもらっているわけだから、体調管理は当たり前のことです」。
仕事の成果は、その人間の心理や体調をいかにベストにもっていくかという意識にも大きく左右されます。
つまり、あなたもチャンピオンのようにしっかりとリラックスをすれば、自然と集中力が発揮でき、仕事でも素晴しい成果をあげることができるのです。
児玉光雄
(こだま・みつお)
鹿屋体育大学教授
1947年、兵庫県生まれ。京都大学工学部卒業。学生時代テニスプレーヤーとして活躍し、全日本選手権にも出場。カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)大学院に学び工学修士号を取得。米国オリンピック委員会スポーツ科学部門の客員研究員としてオリンピック選手のデータ分析に従事。過去20年以上にわたり臨床スポーツ心理学者として、プロスポーツ選手のメンタルカウンセラーを務める。また、日本で数少ないプロスポーツ選手・スポーツ指導者のコメント心理分析のエキスパートとして知られている。
主な著書は、ベストセラーになった『イチロー思考』(東邦出版)をはじめ140冊以上にのぼる。日本スポーツ心理学会会員。日本体育学会会員。
◇書籍紹介◇
どんな時でも結果が出せる!イチロー式 集中力
児玉光雄 著本体価格 514円
年間200本安打記録を更新しつづける天才バッター、イチロー。なぜ彼だけが、ずば抜けた結果を持続させられるのだろうか?本書では、スポーツ心理学の第一人者が、イチローの"驚異の集中力"を分析し、そのしくみをやさしく解説。「本番は準備の確認にすぎない」「一つずつ、丁寧に、最後まで」など、どんな場面でも100%の力を発揮する方法をイチローから学ぶ!