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「集中力の管理もデジタル化」? 三日坊主でも勉強をつづける工夫

鬼頭政人(資格スクエア創業者)

2022年05月21日 公開

「集中力の管理もデジタル化」? 三日坊主でも勉強をつづける工夫

「三日坊主」という言葉があるように、継続が苦手な人はたくさんいます。資格試験のために勉強を始めるも、集中力が持たずあきらめてしまうことも。最近では集中する時間を管理できるデジタルサービスもあるそう。

資格試験対策のプロであり、司法試験などの難関資格試験を突破してきた鬼頭政人氏がサービスの特徴や、身近な人にお願いしてできる継続力をみにつける方法について解説する。

※本稿は、鬼頭政人著『資格試験に一発合格する人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集してお届けする。

 

スマホ、テレビ、パソコンがない場所で勉強を始める

勉強を始める時に絶対にやってはいけないのが、スマホをいじることやユーチューブなどでインターネット動画を見ることです。

ご存知の通り、スマホはいじり出すとやめられなくなります。ユーチューブも見始めると次々にレコメンドされるので、これまたやめられなくなります。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などもコンテンツが次々に表示されるので同様です。

「ちょっとだけ」と思って見始めたが最後、あっという間に1時間経っていたなどということが普通に起きます。

こうした事態を招かないためには、そもそも勉強する場所には「スマホを持ち込まない」「テレビやパソコンを置かない」という物理的に見られなくするのが最善の方法です。自分の意志に頼るのではなく、物理的にできなくするのです。

私は中学受験の際、自分の部屋にあったテレビを撤去してもらいました。部屋にテレビがあると、どうしても誘惑に負けて見始めてしまうためです。

現在のスマホやユーチューブ、SNSは、当時のテレビ以上に中毒性が高いですし、見続けてしまうような機能が満載ですから、自分の意志だけでは到底やめられません。

自分の意志でやめられない以上、最初から物理的に見られなくするしかないのです。

 

「損したくない感情」で勉強を習慣化

資格試験の勉強では、続かないのが一番のリスクです。「私は意志が強いので、継続には自信があります」と胸を張って言える人は少ないのではないでしょうか。

世の中には、継続が得意な人よりも、苦手な人のほうが多いのかもしれません。

アメリカには、そんな継続が苦手な人に向けたサービスがあります。

「stickK」(https://www.stickk.com/)です。

アメリカのイエール大学で行動経済学を研究するチームが開発した、人間の損失回避の特性を利用した「習慣化サービス」です。Stickは、粘着といった意味で、「やり続ける」ためのサービスです。

このサービスでは、まず目標を設定します。たとえば、「毎日2時間勉強する」などと目標設定します。

次に、目標を達成しているかを判断できる身近な人を「レフリー」として選びます。いわば、監視役を置くわけですが、厳しい目をもった人をレフリーに選ぶことで目標達成確率が上がります。

さらに、自分の目標に対する進捗状況をネットに記録し、友人や家族に公開することができます。これは、応援してもらうための機能です。

そして、このサービスの最大の特徴が「罰金制」です。オプションで、クレジットカード番号と振込先を登録しておくと、目標が達成できなかったらその都度、お金が登録した振込先に振り込まれます。

振込先は、レフリーの口座でもいいですし、自分が絶対に寄付したくない団体の口座を設定することもできます。

このサービスを多くの人が活用しているので、どれくらいの金額だと続きやすいかという統計もあります。禁煙を目標にしているとしたら、「1回タバコを吸ったら15ドルの罰金に設定しておくと続きやすいですよ」といったレコメンドが送られてきます。

英語のサービスのため、ある程度の英語力が必要ですが、なかなか面白い仕組みです。私の知る限り、日本に同様のサービスはまだないようですので、取り入れてみてもいいかもしれません。

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