ストレスに強くなり、胃が元気になる生活習慣
2015年10月30日 公開 2022年06月07日 更新
ストレスに強くなる生活習慣を心がけよう
現代は大変なストレス社会です。この高度管理社会において、非常に増えている病気が「機能性胃腸症」(機能性ディスペプシア)という病気です。
“ヤブ医者”が、「何ともない」と言うのに、患者さんは胃が痛かったり、もたれたりする病気です。私もこれには悩まされました。胃カメラや超音波検査(エコー検査)などで、潰瘍やがんなどもなく。検査でも一見、まったく異常が見られないのにもかかわらず、胃が痛かったり、もたれたり、重かったりして患者さんが症状に苦しんでしまう病気です。
患者さんは、医者が「何も異常がない」と言うことにも苦しみます。おろかな医者は検査で異常がないことから、患者さんに「気のせい」とか、「仮病じゃないか」、さらには「気合いが足りない」などという心ない言葉をかけたりします。
人によっては、それを真に受けて、自分を責めてしまったり、欠勤や不登校の原因になったりして苦しみます。周囲の人々も、あなたを「詐病」(病気のふりをすること)ではないかと疑ったり、あらぬことを言うかもしれません。パートナーや家族や友達に迷惑をかけているのだと、罪悪感に悩む人も多いのです。検査で異常が見られないのに、痛みやもたれなどの症状が出る病気、それが「機能性胃腸症」という「病気」なのです。
まずは、気のせいではなく、これがれっきとした病気であることを知るだけでも患者さんは安心されます。「気合いが足りないわけではなかった」のだと知るだけで、患者さんは救われることが多いのです。
さて、この機能性胃腸症の大きな原因は3つあります。
1つ目が「胃酸の出過ぎ」。2つ目が「胃の運動が悪い」。そして、もう1つが「ストレス」です。この「ストレス」は、機能性胃腸症の大きな原因の1つです。
このストレスをうまく軽減させるコツが、実は「逃げるのではなく、追いかける」ことなのです。
医学情報では、とても興味深い事実がわかってきています。それは、男性ホルモンについての研究です。
男性ホルモンである「テストステロン」。これは男性の睾丸で多く作られますが、女性では女性ホルモンであるエストロゲンからも作られるので、女性の体の中にも「男性ホルモン」であるテストステロンが存在するのです。
よく「男まさり」と言われる女性には、テストステロンが非常に高い人がいることがわかってきています。女性にとっても男性ホルモンを味方にする生活習慣は、あなたをよりストレスに強くし、より魅力的にしてくれるはずです。
さて、このテストステロンには面白い性質があります。テストステロンが高い人ほど、社会的に「成功」しやすいのです。
テストステロンが高い人ほど社会的な地位が高く、年収も高い。
デイトレーダーではよりお金を稼ぐし、相撲取りでは番付が高い。
テストステロンが高い人は寄付をしやすい。すなわち、社会的に意味のある活動をし、社会的な公平性を保とうとし、社会的な貢献性があるということかもしれません。 逆に、テストステロンが低い人は寿命が短いといった傾向が見られます。
そんなテストステロンですが、どうしたら出すことができるかご存じですか?
まず、「勝負ホルモン」であるテストステロンは、「赤いもの」を見ると分泌されることがわかっています。
「我が辞書に不可能という文字はない」と豪語した、ナポレオン・ボナパルトの肖像画をご覧になったことがあると思います。白馬にまたがったナポレオンのマントは、真っ赤ですよね。還暦のときに着るチャンチャンコ。あれも真っ赤です。
そうです。赤いものを身につけると、勝負ホルモンであり、活気を出すホルモンであるテストステロンが分泌されることを、人間は本能的に、古来より知っていたのでしょう。
真っ赤なスポーツ・カーを見ると、男性はテストステロンが分泌されやすいというデー夕もあります。
ですから、ストレスに強くなるためには、赤いものを身につけるようにしましょう。机の上に1つ買って置きましょう。そして、人生のチャンスのとき、赤いものを見つめてから勝負に向かいましょう。きっとあなたの助けになります。
それから、テストステロンは、競争すると高まることがわかっています。
お祭りの中には、おみこしをぶつけ合ったり、競い合うお祭りがあります。このお祭りでもテストステロンが分泌されるのです。競争することでテストステロンは出やすくなり、よりストレスに強くなれるというわけです。適度な競争は、精神を活性化するのです。
しかし、現在はなぜか、競争することを悪とするような間違った風潮があります。
小学校の運動会において、徒競走で競争させないで、みなで手をつなぎ合ってゴールさせる学校があるそうです。「足の遅い子どもに配慮して」とのことですが、競争を避けることは、かえってストレスを増し、気持ちを暗くしてしまいます。
実は、私は小学校の運動会のかけっこでは、ずっと最下位でした。でも競争してみることで初めて、自分の人生をかける場所は運動の分野ではないことを知り、負けることで初めて、自分は他の分野でがんばったほうがいいのだということを悟るのです。
人間の人生に、傷がないことに価値はありません。傷があるからこそ、人生はより輝くのです。「無傷な人生ではなく、傷だらけの人生を生きよう」と腹を決めることで、よりいろいろなことにチャレンジでき、よりあなたの人生の可能性が開けてくるに違いありません。
男らしく、魅力的な人が戦い、勝つのではないのです。戦うから男らしくなり、魅力的になるということを示唆する医学的なデータなのです。
仕事や勉強でも、追いかけられるのではなく、追いかける。
逃げるのではなく、立ち向かう。