社長になれる確率は1500分の1! 会社に居続けると損をする?
2018年09月19日 公開 2022年11月30日 更新
日本政府も終身雇用支援から転職支援へ
では、ミドルエイジがこの先、お金を稼ぎ続けるにはどうしたらよいのか。答えは単純明快だ。
「いまの会社をとっとと辞めて、長い間、稼ぎ続けられる職場を見つけ出す」ことだ。
「会社を辞める」ことを強くすすめる理由の一つは、いま、退職金をもらわないと、損をするからだ。
そもそも退職金とは、戦後まもなく、社員に十分な給料が払えなかったために、「あとで払うから」と支払いを先延ばしした制度だ。
できるだけ長く働いてもらうために、退職金に対する課税は、勤続20年未満と20年以上では控除額が異なっている。勤続20年未満では年40万円、20年を超える分については、年70万円の所得控除が受けられる。
しかし、今年になって、この制度の見直しが検討されている。国も、終身雇用から転職支援へと制度を変えようとしているわけだ。
さらに、インフレ局面に入れば、退職金の金額がインフレに対応して上がらない限り、退職金の価値は目減りする。
たとえば、いま40歳とした場合、60歳までの20年間、年率2%ずつインフレが起きると仮定しよう。単純計算すると、2%×20年だから、20年で40%のインフレが起こることになる。
もし、退職金が3000万円だとして、20年後も金額が変わらなかったとしたら、退職金の実質的な価値は3000万円×60%だから、1800万円になる。もちろんそこから、さらに税金が引かれる。