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多忙を極めるマネジャーが「週に一度半休」を取ってでもやるべきこと

山本真司(立命館大学ビジネススクール教授)

2023年04月13日 公開

多忙を極めるマネジャーが「週に一度半休」を取ってでもやるべきこと

日本のマネジャーは忙しい。しかし、その忙しさを生み出しているのはむしろマネジャーではないか……。そう主張するのは、コンサルティング会社で地域トップを務め、現在はビジネススクールで教鞭を執る山本真司氏だ。そのような状況を脱却するためには、あえて「週半日」の時間を確保すべきだという。

※本稿は山本真司著『チームを動かすすごい仕組み』(PHP研究所)から抜粋・編集したものです。

 

恩師に教わった仕事の極意

いくら仕事を上手にチームメンバーに任せたとしても、マネジャーがまったくヒマになることはあり得ません。ミーティングでのアドバイスはもちろん、突発的なトラブル処理や社内への説明や根回しなど、時間はいくらあっても足りないでしょう。

だからこそ、導入してもらいたい「仕組み」があります。それは、週に1度、最低半日、手足を動かさずにじっと目をつぶって考えるだけの時間を設ける、というものです。私はこれを「島田タイム」と呼んでいます。

これは島田隆さんという、コンサルティング会社勤務時代にお世話になった上司が、私のために提案し、命名してくれたアドバイスです。

ちなみに私を「史上最強の兵士」「史上最凶の指揮官」と称したのも、島田さんです。島田さんはひどいマネジャーだった私を助けるべく、本当にいろいろなアドバイスをしてくださった恩人です。

その後、何とかチームはうまく回るようになっていきました。「史上最凶の指揮官」と私を表した島田さんも、チームマネジメントが良くなったなと評価してくれるようになりました。

しかし、毎日の作業に追われてどうしても全体を見る視点や長期の視点がおろそかになっていました。メンバーと伴走するうちに、目線が低くなって、視野も狭くなってしまったのです。

 

とにかく考えろ、手足は動かすな

そのことに気がついた島田さんから、「週に1回、最低半日は、手足を動かさずにジッと自分の席に座り、いまの仕事のでき上がりの状態、次の次の将来展開、そこから逆算した現在の問題点について沈思黙考して考えろ」というアドバイスをもらいました。

そして、この時間を「島田タイム」としてスケジュールアプリに入れておくように言われたのです。

実際にやってみると「島田タイム」を習慣化させるのはかなり大変でした。そもそも時間がありませんし、せっかく時間を取っておいても、緊急案件がひっきりなしに入ってきて、用意していた時間がどんどんなくなっていく。

ようやく時間が取れたところで、何か手足を動かしていないと仕事をやっている気分にならないので、パソコンをいじったり、紙に何かを書いたりしてしまいます。全然、考えることに集中できないのです。

それでもなんとか時間を捻出しているうちに、その効果が見えてきました。そして、その後20年以上にわたって、現在でも続けています。

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「半日の余裕」が燃え尽きを防ぐ

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