「先延ばしグセ」が直らない人のタスク管理は、どこがダメなのか?
2023年07月21日 公開
面倒なタスクをついつい後回しにして後悔、なんてことは誰しも経験があるはず。そんな「先延ばしグセ」は、メモやノートの使い方次第で克服することにつながります。今回は、あらゆるノート術を実践した安田修さんに"作業の効率が上がるノート術"を紹介してもらいました。
※本稿は日本実業出版社WEBサイトに掲載されたものを一部編集したものです。
タスクが「大きすぎる」
先延ばしグセがあって、困っています──これは、起業やビジネスの支援をしていて一番多い相談内容といってもいいかもしれません。
誰にでも、いつまでも終わらないタスクがあるでしょう。「今日やるぞ」と付箋に書いても、どうしても終わらない。「明日こそはやろう」と思っても、同じことが繰り返される。
この現象が起こる一番大きな理由は、そのタスクが「大きすぎる」ことです。その基準は、15分という人もいますが、まずは30分です。それより長く時間がかかるタスクは大きすぎます。
大きすぎるタスクは着手するまでの心理的な抵抗感が大きいですし、着手したとしてもなかなかその日のうちには終わりません。終わらなければ敗北感を抱くことになり、ますますそのタスクがイヤになります。
私もタスク1つは30分以内の大きさに分割することを心がけています。
千里の道も1歩から
例えば「本を書く」というタスクが典型的な「大きすぎる」タスクです。「よし、今日は本を書くぞ! 他には何もやらない!」と意気揚々と挑んだところで、結果は最初から見えています。夜になっても、その本が書き上がっていることはまずありません。
本を書くというのは、何日もかかるタスクです。書き始めたその日に書き終えるなどということは絶対にありません。つまり、「本を書く」という大きいタスクに取り組もうとした時点で、負けが決まっているんですね。
ではどうしたら良いか。
この場合だと、「本の目次を書く」「本の1章1項を書く」というように(これでも少し大きいかもしれませんが)、30分以内で終わる単位にタスクを分割していきましょう。
そうすると、「今日は本の目次を書くというタスクを完了した!」となって、その日が勝ちに変わります。
小さく分割したタスクをいくつも実施することにより、いずれ本は書き上がります。
いつ、どこまで終われば良いかと細かな〆切を設定していくのが大きなプロジェクトを完了させるコツです。
象を1頭食べる方法は、1口ずつ食べること。千里の道も1歩から。小さく分割したタスクを1つずつ、片付けていきましょう。