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水道光熱費6000円以上の節約に...ファミリー世帯が導入すべき「お得な家電」

和田由貴(消費生活アドバイザー)

2023年08月25日 公開

 

光熱費をトータルで考えて電子レンジをかしこく活用!

・野菜の下茹でに使えば、トータルの光熱費はお得!
・丸いお皿に乗せると効率よく温まる
・庫内の掃除を習慣に! 温まりやすさがアップ

電子レンジは長時間使うような家電ではないので、うまく活用することによって光熱費を節約できますよ。たとえば、根菜の下茹で。お湯を沸かしてイチから茹でるよりも、あらかじめ電子レンジで加熱して野菜をやわらかくしてから調理することで、光熱費トータルでの節約になります。

「電子レンジあるある」のひとつですが、四角いケースに入った冷凍グラタンなどを温めたとき、角は温かいのに中央が冷たいといった経験はありませんか?

電子レンジのマイクロ波は角に集中する特性があるので、こうした現象が起こるのです。それを回避するために、食品は丸いお皿や保存容器に入れるとグッド! ご飯を冷凍するときは丸く平たくしておくと、解凍する際に加熱ムラが少なくなり、加熱時間も短くて済みます。

また、庫内に食品が飛び散ったまま汚れていると、その汚れまで加熱しようとするため、食品の温まりが悪くなります。まめな掃除も大切ですよ。

 

食洗機は手洗いよりも水道光熱費を抑えられる!

・食洗機にすれば使う水やお湯が少なくて済む
・年間6000円以上の節約につながる!
・水道代・電気代だけでなく給湯のコストも削れる

ファミリーであれば、ぜひ食洗機(食器洗い乾燥機)を取り入れてみてはいかがでしょうか。食洗機は手洗いよりコストがかかりそうなイメージがありますが、実は使用する水の量が非常に少なく、電気代はかかってもトータルの光熱費は安くなります。

手洗いの場合、流しっぱなしのお湯や水がどんどん排水に流れ、結果として大量の水を使うことにつながります。また、食器を手洗いする場合、基本的にお湯を使うことになりますよね。すでに給湯でもお話しましたが、お湯は水の3倍の料金がかかるため、どうしても高コストになってしまいます。

資源エネルギー庁の試算では、手洗いの場合はガス代と水道代で年間約2万5560 円かかりますが、食洗機の場合は電気代と水道代で年間約1万9090円と、年間で6000円以上(約6470円)もおトクという結果でした(省エネ性能カタログ・2015年夏版)。食洗機を使うと電気代はかかりますが、水道代とトータルで考えると、手洗いよりも年間の水道光熱費は断然おトク! 食洗機を使えば、給湯のコストもかなり節約できますよ。

 

冷蔵庫の2個持ちはNG! 大型冷蔵庫1個のほうが節約に

・冷蔵庫のサイズと消費電力は比例しない
・小型2個より大型冷蔵庫の1個持ちがベター
・買い替えるときは省エネ性能もチェック!

コロナ渦による生活環境の変化もあり、以前より食材をストックする量が増えたという方も多いかと思われます。そのために小型冷蔵庫をもう1台増やし、2台の冷蔵庫を持つようにしたというご家庭もあることでしょう。

でも、実際は冷蔵庫のサイズと消費電力は比例しないもの。冷蔵庫は大型ほど断熱材を使えるため、なんとひとり暮らし用サイズの冷蔵庫より、ファミリーサイズの冷蔵庫のほうが電気代はかからないのです。

小型サイズの冷蔵庫を2台持つよりも、大型冷蔵庫1台にしたほうが電気代は断然おトク。大きなサイズを選ぶのが、冷蔵庫選びのポイントです!

4人家族の場合なら、作り置きや買いだめのストックも考えると500L以上がおすすめ。

また、冷蔵庫を検討する際には、値段とあわせて省エネ性能も必ずチェックするようにしましょう。ご家庭の使用状況を学習して、省エネ運転を自動的に行う「節電モード」搭載のモデルなどもあり、節電機能も年々向上しています。とくに古いタイプの冷蔵庫を使っているようでしたら、買い替えるメリットは大です!

 

【和田由貴】
消費生活アドバイザー。家電製品アドバイザー。食生活アドバイザー。暮らしや家事の専門家として、幅広い分野で活動。「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。私生活でも2 人の子を持つ母で、現役の"節約主婦" でもある。『あさイチ』『羽鳥慎一モーニングショー』『ひるおび』『ホンマでっか!? TV』をはじめとした数多くのワイドショーや情報番組に出演し、講演、執筆活動なども精力的に行っている。また、環境カウンセラー、省エネ・脱炭素エキスパートとして環境問題にも精通している。

 

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