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生き方

この人との関係は依存? “漠然とした孤独感”の正体

大嶋信頼(心理カウンセラー)

2023年10月27日 公開

この人との関係は依存? “漠然とした孤独感”の正体

誰かと一緒にいないと不安、生涯一人ぼっちだったらどうしよう...そんな悩みに囚われていませんか? 孤独な気持ちにはどう対処したら良いのでしょうか。心理カウンセラーの大嶋信頼さんが語ります。

※本稿は、大嶋信頼著『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』(PHP研究所)から一部を抜粋し、編集したものです。

 

「このまま一生、一人ぼっちだったらどうしよう」

「このままずっと一人きりで生きていくことになったらどうしよう」と不安に思う人には、「想像力が豊か」な人が多いように感じます。想像力が豊かだと、実際に会っていない人とも会話ができたりします。想像で事足りるので、人を必要としなくなってしまうんです。

なぜなら、実際に他の人と一緒にいると、この大切にしている想像の世界を壊されるかもしれないからです。そのため、無意識に人を避けるようになってしまいます。

想像力が豊かであればあるほど、想像力の副産物である「恐怖」も膨らんでいきます。その恐怖が「孤独」と結びついて、不安になってしまうのです。この場合は、「孤独は豊かな想像力の副産物」と思ってみると、気にならなくなっていきます。自分を豊かにしてくれる想像力を大切にしましょう。

 

「誰でもいいから一緒にいたい」は錯覚

一人でいることに不安を感じすぎると、「誰でもいいから一緒にいたい」と投げやりになり、あまり気の合わない人とも一緒にいてしまいます。そして、いつのまにか「あの人と縁が切れたら、耐えられない」という不安が大きくなります。

この孤独は、依存症的な孤独です。「苦痛」を与えられたときに、人の脳内で「苦痛を麻痺させなきゃ!」というホルモンが分泌されます。それを繰り返しているうちに、このホルモンを欲しいがために、「この人から離れられないかも!」という錯覚が起きてしまいます。

「そんなことない、あの人が優しいからで、依存ではない」と思ってしまうのも、このホルモンのせいだったりします。苦痛を与えられているときはホルモンが出て感覚が麻痺してしまうので、「この人は優しい」なんて思うのです。

2週間くらい、「この人と離れるのが不安だ」と思っている人からいったん離れてみてください。

すると、ホルモンが切れた状態の「耐えられない!」という感覚が簡単に消えて、「あの人との関係は苦痛だったのかも!」「あの孤独ってホルモンのせいだったんだ!」と気づくことができます。

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孤独を感じるパターンを知れば怖くない

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