デイサービスを嫌がる祖母にどう対策を? 「家族に合った施設」の見極め方
2023年12月21日 公開
デイサービスは介護の負担軽減や、高齢者の交流の場にもなる便利なサービスです。しかし、中には利用することに躊躇いがある方も多いもの。家族に楽しんでデイサービスを使ってもらうポイントとは? 大迫知信さんが自身の体験、そして介護のプロからのアドバイスを紹介します。
※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年1月号より、一部を抜粋編集したものです。
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おばあ:松原文子(89歳)
1934年生まれ。大工の棟梁の夫と若い衆、子や孫に料理を作り続けてきた。近年パーキンソン病を発症し、孫の手助けが必要に。料理や介護に奮闘する孫に感謝しつつも、感想は率直で手厳しい。
孫:大迫知信(39歳)
脱サラ後、おばあが作るちょっと変わった料理に支えられ、念願だった物書きに転身。著書『おばあめし』(清流出版)を出版。おばあが台所に立てなくなってからは、自らが作る"まごめし"を出している。
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生活に助けが必要なおばあ、デイサービスに行ってもらうには?
【介護のプロに聞いてみた】
――高齢者の家族が福祉施設を選ぶときのポイントを教えてください。
まず"デイサービス"を"旅館"に言い換えたのはいいですね! 横文字の用語をご高齢の方に説明しても「なんのこっちゃ?」ですから、私もなじみのある言葉を使うようにしています。
介護施設は大きくわけて、自宅から通う「通所」と、老人ホームのような施設で暮らす「入所」があります。代表的な「通所」がデイサービスです。介護の度合いが軽い方が利用することが多く、食事や入浴、トイレの介助、運動機能を維持するリハビリなどのサービスが受けられます。
施設を選ぶポイントは、介護の度合いにもよりますが、利用する本人が好きなものをご家族が理解しておくということです。文子さんの場合はお風呂ですね。
――レクリエーションもいろいろ楽しめると聞きました。
トランプや麻雀などのゲームから、手芸やちぎり絵などの創作活動、さらにはカラオケができるところもあります。遊びよりリハビリがしたいと言う方もおられますし、まずはしっかり好みを聞いてみてください。
大人数で賑にぎやかな場所か、少人数がいいのかもポイントです。ご家族が直接探すのもいいですが、地域のケアマネジャーさんに相談すると、条件に合う施設を紹介してもらえます。
――おばあが気持ちよく通ってくれるところ、探します!
協力:一由麻里
おばあと孫が暮らす大阪・四條畷市で90 年続く福祉の会社、畷ケアサービス(ちよの里)を営む3代目。介護の問題に直面するおばあの孫の相談に乗っている。
マンガ:いしづかちなつ
京都芸術大学マンガ学科卒業。認知症をわずらった祖父の介護にあたった6年間をマンガにした同大学の卒業制作『ころがる毎日』で優秀賞を受賞。