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一人合宿で孤独を満喫する 気分転換して自分を見つめなおすコツ

だいだい(生きづらさ解消家)

2025年08月19日 公開

一人合宿で孤独を満喫する 気分転換して自分を見つめなおすコツ

「一生治らない」「一生苦しむんだ」
中学生で統合失調症を発症した だいだいさんは絶望的な気分になり、何度も「死にたい」と考えたそうです。

それでも「もうこの病から逃げられることはない」「この病と上手につきあっていくほかに、生きていくことはできない」と考え、自らの病気からくるつらい症状をうまく解消する方法を探し始めました。

そして、生み出した300以上の解消法の中から、効果の高かった100個を精神科医の樺沢紫苑先生の監修のもと『生きづらさを解消する方法を100通り試してみた。』として書籍にまとめられました。
本稿では、その100個の解消法の中から「57.一人合宿」と「65.散歩」について解説頂きます。

※本記事は、だいだい著,樺沢紫苑監修『生きづらさを解消する方法を100通り試してみた。』(総合法令出版)の一部を再編集したものです

 

一人合宿

一人合宿

精神疾患を患うと、今までできていたことができなくなります。わたしは、計算や人の顔と名前を覚えるのが苦手になり、電車にも乗れなくなりました。その影響は大きなものでした。

そこで、多くの人は「病気だから」と、自分のやりたいことをあきらめてしまいがち。ですが、病気でもできることは確実にあります。わたしは病気になっても、言語は扱えたので詩やエッセイを書くことができます。

指先も動いたので、手芸や工作もできるのです。
「何もかもできない」と最初からあきらめるのは大間違い。少しでも
「できること」に目を向けて、自分の「やりたいこと」を見つけましょう。

見つけた「やりたいこと」をとことん突き詰めるために、あえて一人になるのも手。わたしの場合、書くことを突き詰めて、今こうして執筆しています。それがあなたの救いにつながることもありますから!

 

【やり方】
1.一人になれる場所に行く
ビジネスホテル、マンガ喫茶の一室など。
2.作業に没頭する
わたしの場合、ノートに考えていることを書き殴ります。
このとき、スマホの電源などは切っておくことをおすすめします。

3.心ゆくまで合宿する
一泊するもよし、日帰りするもよし、何泊かしてみるのもいいでしょう。時間とお金が許す限り打ち込んでみてください。

 

【発展・応用】
一人合宿については『自分を変えるノート術』(安田修・明日香出版社)を参照してみてください。

 

【効能】
1.人に会わず、雑事に気を取られることがない
一人合宿は基本的に誰にも会わず、部屋にこもります。孤独を満喫できることに加えて、スマホの電源を切って外部との交流・情報をシャットダウンすると、自分のやりたいことに没頭できるでしょう。

2.自分のやりたいことに熱中できる
誰にも会わず、雑事にも気を取られない時間と環境を用意できれば、自分のやりたいことだけに集中できます。今までやりたかったこと、やらなければならないことを一気に遂行できるのです。そんな贅沢な時間を味わえることは、そうありません。ぜひ堪能してみてください。

3.自分を見つめ直す時間を持てる
わたしは一人合宿を行う中で、自然に「自分とは何なのか」が見えてくることがあります。一人で作業していると「ちょっと寂しい」とか「この作業をもっとやりたい」とか、今までにない自分に気づくことができます。普通に生活していては気づけない自分の一面に気づくでしょう。

 

【アドバイス】
一人合宿をするときは、前もって身の回りの人に「ちょっとこの時間は連絡が取れなくなるけど心配しないで」と伝えておきましょう。連絡が取れなくてトラブルになったり、余計な心配をかけずに済みます。

 

散歩

散歩

わたしは、何か行き詰まりを感じたり、感情が暴走しそうになったりしたら、すぐに「散歩」に出かけるようにしています。散歩はカントやゲーテ、ダーウィンといった偉人も取り入れていた気分転換の方法です。

朝食前や昼食後に行うなど、散歩を習慣にするといいでしょう。ひたすら歩くのもいいですし、周りの風景をゆっくり眺めながら行う散歩でもいいです。自分の気分に合わせて行ってください。お散歩ルートをいくつか用意しておくとマンネリを感じることなく続けられます。気軽に始められるのでぜひ、生活の中に取り入れてみてください。

 

【やり方】
1.散歩のルートを決める
事前にルートを決めておくのをおすすめします。わたしは5つほどルートを決めておき、「自然鑑賞コース」「淡々と歩くコース」「川沿いコース」「ご先祖様に祈るコース」「街中コース」など、気分に合わせてルートを変えています。

2.外に出て、お散歩開始
スマホやカメラを持っていくと気になった景色を撮影でき、おすすめです。
3.軽く早めのテンポで歩く

 

【発展・応用】
散歩をするのは、はじめは10〜15分くらいが目安です。ただ、自分の気分と体調に合わせて行ってください。わたしは最長8時間ほど散歩をしたことがありますが、そこまでやったら自分にすごく自信がつきました。ただ、足がとても痛くなったので安易にまねはしないようにしてください。

 

【効能】
1.気持ちを落ち着かせる
散歩は気分転換に最適です。今までいた場所から離れ、それまでとは違った環境に身を置きます。そして、テンポよく体を動かすので、凝り固まった筋肉もほぐれていくでしょう。少しずつ冷静さを取り戻せます。また、一定のリズムで歩くことで、幸福物質のセロトニンが活性化するそうです。

2.新しい視点を得る
感情的になったり、自己嫌悪に陥ってしまったりしたときは、散歩をしながら頭の中で状況を整理しましょう。歩いていると先ほどまで考えていたこととは違った考えや見方が生まれたりすることがあります。

「さっき怒りそうになったのはなぜだったのか?」「感情的に行動しそうになった理由はなんだろう......」と、自分のしたことを振り返るのにもちょうどいいでしょう。止まって考えるより、動いて考えるほうがいろいろな角度から物事を考えられます。

 

【アドバイス】
散歩中に、思いがけないアイデアがひらめくことがあります。そのアイデアが意外と自分の生きづらさ解消に役立つものです。メモ帳や筆記用具を持っておくと、いざという時にメモができ、アイデアを忘れずに済みます。スマホでメモしておくのもOK です。

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