コーディネート全体はまとまっているのに、なぜかあか抜けない印象になってしまう......その原因は、意外なアイテムにあるかもしれません。写真や動画でも好印象を与えたい今の時代、「着映えしない服」や「細部の傷み」が思わぬ落とし穴になっていることも。ファッションコンサルタントの池上陽子さんによる書籍『服を味方にする「わたし」の魅せ方』より解説します。
※本稿は、池上陽子著『服を味方にする「わたし」の魅せ方』(三笠書房)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
映え魅せを狙うなら「ニット」「ビーズアクセサリー」をやめる
カシミアなどのラグジュアリーなニットは、つややかで美しい光沢があり、着心地もふんわり柔らか......。
ただ、自分では「どこへ着て行っても恥ずかしくない」と考えがちですが、どんなに高級なものでも、ニットには手仕事のほっこり感がどことなく漂ってしまい、グッとカジュアル度が増してしまいます。
しかも、良質な素材ほど毛玉ができやすく、着映えするとはいえないのも残念なところです。
かろうじて、編み地が細かいハイゲージニットなら、ビジネスでもOKといわれています。でも、それでもほかのアイテムと比べて"きちんと感"が出にくいのがデメリットです。
ニットの生命線である「素材のよさ」は、実際に目の前で見ないと伝わりにくいため、写真や動画には不向きです。そのため、オンライン会議やSNS投稿でも着映えしません。
「自分を印象に残したい場面では、ニットは避ける」と覚えておきましょう。
また、ビーズアクセサリーなどの手作り系のアイテムも、できれば避けたいアイテムです。
いろいろなデザインがあるので、全部が全部そうではないと思いますが、どうしても「あか抜けない印象」になることが多いもの。全体的なコーディネートは悪くないのに、手作り系アクセサリーのせいで野暮ったく見えてしまう方を、これまでたくさん見てきました。
リーズナブルでも、洗練された印象のアクセサリーはたくさんあるので、ぜひコーデを引き立て、あなたの魅力を引き出してくれるものを選びましょう。
バッグの印象は細部に宿る
時折、トレンドを意識した素敵なファッションに身を包んでいるのに、バッグだけやけに古びている女性を見かけることがあります。高価なブランドバッグということはわかるのですが、レザーには傷が目立ち、ツヤもありません。
よく「レザーは経年変化して味が出る」といわれます。
しかし、それはきちんと汚れを落として、クリームやオイルを塗って、ていねいにからぶきをする、というメンテナンスをしていることが前提です。
単に、使い古せば味が出るというわけではありません。
自分では「ちょっとした汚れ」「小さな傷」と思っていても、他人の目から見ると思いのほか目立つものです。
バッグの印象は、そうした細部に左右されます。
あなたの輝きを曇らせてしまわないよう、次にあげる傷みや汚れが見つかったら、早めに買い替えましょう。
□ バッグ本体に傷や汚れはないか
□ パーツが取れていないか
□ 角やフチが擦り切れていないか
□ 持ち手やショルダー部分に傷みや汚れはないか
□ 縫い目がほつれていないか
□ ファスナーはスムーズに開閉できるか
□ バッグの内側の布が破れていないか
いかがでしょう。
「まあいいかな」と見過ごしていた箇所はありませんでしたか?
その見過ごしが結果的に命取りにならないように、バッグをチェックするときは細部にまで目をこらすことを、ぜひ今後の習慣にしてみてください。
こなれ感が出せる「ヴィンテージ」をおすすめしない理由
最近のトレンドの一つが「ヴィンテージ」です。
ハイブランドの古着や年代物のヴィンテージを扱う、大人の女性向けショップも増えています。
ヴィンテージは1点もので、誰ともかぶらないのが魅力です。トレンドということもあって、取り入れたくもなるでしょう。
ただし、おしゃれ初心者の方にはおすすめしません。理由は、コーデの組み方がとても難しいからです。
よくあるのが、かっちりしがちなコンサバファッションに、ヴィンテージアイテムをプラスして、抜け感やこなれ感を出す......というもの。
でも、これはプロのスタイリストだからこそ、レトロな雰囲気を上手にミックスできるのであって、じつはかなりテクニックが必要なのです。
見よう見まねで取り入れられるものではありません。
大ヒットした韓国ドラマ『涙の女王』に、まさにそんな一場面を象徴するようなシーンがあります。
財閥の令嬢だということを隠して、平社員として勤務している女性が、高価なヴィンテージものの服を着ていました。ところが、ファッションに疎い同僚の男性から「破れたTシャツを着ているから貧乏だ」と勘違いされてしまうのです。
うっかりおしゃれのつもりでヴィンテージを着ると、ドラマと同じようなことが起きないとも限りません。自分では違和感なく着こなしているつもりでも、まわりからは自分の意に反した印象を持たれやすいのです。
素敵なアイテムも多いので残念ではありますが、おしゃれに着こなす自信がない人は避けておいたほうが無難です。








