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プロが推奨する、“美顔器やエステより効果が出やすい美容法”とは?

YUTA.(ヘアメイクアップアーティスト)

2025年06月27日 公開 2025年07月02日 更新

プロが推奨する、“美顔器やエステより効果が出やすい美容法”とは?

「話題のコスメや美容法を試しても効果が実感できない」「年齢を重ねるごとに美容の悩みが増えていく」...一方で、なぜモデルや女優はいつでも美しさをキープできるのでしょうか。ヘアメイクアップアーティストのYUTA.さんは、そうした職業にいる人は健康こそが一番の美容だと心得ているからだと指摘します。

YUTA.さんの著書『今の自分に合うメイクの正解』では、"メイクや美容をする以前"に知ってほしいことを自身の経験を踏まえて綴っています。本稿では、同書よりお金をかけずに手軽にできる美容法を紹介します。

※本稿は、YUTA.著『今の自分に合うメイクの正解』(日本実業出版社)より内容を一部抜粋・編集したものです

 

コスメを買うよりも、今すぐ効果が出る美容

●舌の根もとあたりから上あごにベターッとくっつける ●くっつけたまま唾をゴックン
·舌の根もとあたりから上あごにベターッとくっつける
·くっつけたまま唾をゴックン
(イラスト:harumi)

コスメを買うより、高い美顔器を買うより、エステに行くより、今すぐ効果が出るのは、日々の習慣となっている行動を変えることです。

「行動を変える」と聞くと、何か大きなことをしなければいけないと考える方もいるかもしれませんが、ほんの少し意識を向けるだけで、見違えるほど外見も変わってきます。

たった今からできること。たとえば、舌の位置を正しい場所に収めておくこともそうです。

舌の根もとあたりから上あごにベターとくっつけてみてください。このとき、舌を上に持ち上げようとすると縦に細長くなってしまう方がいますが、平たくベターとくっつけるのがポイントです。

くっつけたままツバをゴックン。飲み込むことができましたか?

何回か繰り返すと、最初は頬や舌が少し痛く感じるかもしれませんが、このちょっとした動作を日々繰り返すだけで、頬は引き上がり、口角がきゅっと上がります。気づけば、たるみも軽減され、フェイスラインや二重あごもスッキリします。

 

美顔器の前に、まずマッサージを

人気の美顔器を買ったけれど、結局は置き物状態に。

こうした経験があるのは、おそらく、使いはじめてすぐに思ったような効果を実感できなかったからかもしれません。

自分の手でマッサージをするのが習慣になると、その流れから美顔器も自然と続くようになっていきます。結果、顔は引き上がり、血色感が増し、くすみが軽減されてきます。

そうやってマッサージを続けて、整形級に印象が変わった人を私はたくさん見てきました。

ひと回り小顔になった方や、目の下のくすみやたるみが軽減され、明るい印象になった方も多いです。

大切なのは、簡単に覚えられる単純なマッサージをコツコツ継続すること。だから、「ちょっとやってみた」だけでは、その効果を実感するのが難しいのです。

やめずに続ける。たとえ、できない日があってもまた再開する。わずかな空き時間にこまめにやる。これに尽きます。

たとえば、両肘をテーブルにつき、軽く手を握り、親指の先と人差し指の第二関節であごを挟む。親指の先を顎の内側にぐっと押し込むようにすると、痛気持ちいい刺激を感じます。

さらに、同じ手の状態で耳を挟み、親指でグッグッと押しながらもみほぐしていくとじんわり血流が上がるのを感じとても心地いいです。コリが取れ、血流が上がることで顔のむくみが軽減されます。

そして、マッサージで意識してほしいのは、やる前とやったあとの違いを自分で感じること。

自分の手のひらで肌を触りながら感覚を研ぎ澄ませていくと、ちょっとした変化に気がつくようになります。

ところが残念なことに、多くの人がマッサージの効果を実感する前に、1、2回やって、その後は何もせず終わり、というパターンに。

そのまま放置すると、むくみやエイジングは確実に、しかも加速して進んでいきます。それもかなりのスピードでです。

なぜ、これほどまでに「マッサージの大切さ」をお伝えするかというと、むくみや血流をよくすることで見た目の印象が変わるだけではなく、心も同時にケアができるからです。

とくに手を使って顔をマッサージしていると、目の疲れが取れて、頭もスッキリします。じんわりと体温を感じリラックス状態に入ります。呼吸も整い、自然と気持ちが落ち着いていくのを感じます。心のケアにもつながり、心身ともに癒やされ、表情もやわらかくなるのです。

 

老けて見える「マイナスのシワ」と幸せな「プラスのシワ」

メイクをしても、どうやっても隠せないものがあります。それはシワなどの凹凸のあるものです。

だからこそ、シワに関して、メイク以上に大切なことがあります。それは「表情のクセ」です。

アイメイク中、眉やおでこに無意識にシワが入る方は多いです。とくに小さな鏡を見ているときは目もとに集中しすぎて、おでこのシワに気づかないまま。毎日続ければ、おでこにシワが刻まれるのは自然な結果です。

これを防ぐには、鏡を目線より少し下に置いてアイメイクをすると、自然とおでこがリラックスし、シワが入りにくくなります。

また、ふと時計を見上げるときなどにも無意識の表情ジワが生まれていることに注意が必要です。これらは、余計なシワを自分でつくっているともいえます。

目のまわりにある丸い筋肉(眼輪筋)を大きく外側に広げるイメージを持ちながら目を大きく開き、頬骨の下にある4本の筋肉(小頬骨筋・大頬骨筋・頬筋・笑筋)をキュッと引き上げ、微笑むように笑うと、頬のたるみが引き上がり、ほうれい線が深く刻まれにくくなります。

そして、イライラしたときや考えごとをしたときにできる眉間の縦ジワ。これは「マイナスのシワ」と呼ばれていて、キツく神経質な印象に見えます。

無意識にできてしまうのがこの縦ジワです。とくに寝ているときに深く刻まれてしまい、この眉間の縦ジワを防ぐには、心身ともにリラックスする以外に方法がありません。

縦ジワは、就寝前のすごし方で劇的に解消されます。

寝る3時間前までには食事を済ませ、2時間前までにお風呂に入り、できるだけスマホは使わないようにしましょう。

もしスマホが気になるなら、アロマの香りを焚きながら、リラックスできる音声アプリやポッドキャストを流すのもおすすめです。どうしてもスマホを見たいときはタイマーを5分かけ、この時間だけと決める。

たっぷり身体をストレッチし、香りのよいスキンケアで顔と身体をマッサージすると、癒やしの香りでリラックスでき、深く質のよい睡眠をとることができます。

モデルや女優が、なぜあんなに美しく健康的なのか?

それは健康こそがいちばんの美しさだと心得ているからです。美容の習慣を自分の生活の一部として取り入れて継続しているから、自然な美しさがあるのです。

どんなに高価な美容液よりも優先すべきは、生活習慣の見直しです。取り入れると、体調がすこぶるよくなるのを実感します。

顔のたるみが取れ、びっくりするくらい顔色もよくなります。朝から頭もスッキリしていて、とても気持ちのよい1日がスタートします。

生活習慣を変えるだけなら、お金もかからずいいことづくめ。こんな素晴らしいことを取り入れない手はないですよね! しかも、今日からすぐにはじめられることばかり。

まずは、3日間続けてみてください。寝る時間を決めて、そこから逆算していく。時間が決まったら、それを行動に移すのみです。気づけば顔色がよくなり、自分の顔が変わっていくのを感じたとき、思わず笑顔がこぼれるはずです。

そんな「にっこり笑顔」の自然な表情による目もとに入る横ジワ。こうした自然にできたシワは「プラスのシワ=幸せジワ」といわれていて、とても魅力的です。

著者紹介

YUTA.(ゆた)

ヘアメイクアップアーティスト

1974年大阪府生まれ。美容師としてデビュー後、テレビ大阪「スーパー美容師変身バトル」にレギュラー出演。2000年美容業界誌『ヘアモード』の年間グランプリを受賞し、SHISEIDO SABFAでノウハウや技術を磨く。その後、TVCMや『Sweet』『VERY』などのファッション誌、CDジャケット撮影などで活躍。女優やモデルをはじめ、延べ2万人以上のヘアメイクを担当。2018年には「CLEARシャンプー」のWeb版CMに出演し話題に。第一線で活躍し続けて30年、オリジナルブランド「Neuf358」の立ち上げ、コスメの商品開発アドバイザー、美容セミナー講師としても活動の幅を広げる。Instagramでは多くの共感を集め、寄せられるメッセージをきっかけに一般向けのオンライン講座を開講。1人ひとりの魅力を引き出し、メイクによって人生を好転させる「YUTA.式シャレ顔メソッド」を伝えている。

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