何が起こっても一瞬で対処できる「一流の上司」になるには
2015年02月04日 公開 2015年02月04日 更新
素晴らしい上司になる必要はない
ある方が多くのセミナーに出て、ビジネス書を読み漁っていらっしゃいました。
資格も多くお持ちで、向学心のある方だなと思いました。
その方に目的を聞くと、「上司として必要な知識、スキルを得るため」と答えられました。
もちろん、否定はしません。しかし、先にも書いたように、知識は使って初めて力になるもので、選択肢を多く持っていても、使えないものであっては意味がないのです。
上司とは技術職と書きましたが、技術職の中でも誰でも一流になる可能性を持った職業といえるでしょう。
なぜなら、突出した能力が必要ではなく、むしろ、あまりに突出した能力を持っていると、上司として成果を上げにくいことがあるからです。
ですから、上司だからといってMBAが必要だとか、ビジネス英会話が必要だというわけではありません。
逆にもっと基礎的な部分を固めなければ仕事ができないのです。
上司は少しできないくらいがちょうどいいのです。
優秀すぎる上司の部下は育ちませんし、人間的な魅力も、鉄のような上司より、少し地味で錆びたところのある上司のほうが部下が支えてくれます。
ですから、上司は完璧である必要はありません。
また、完璧な上司など存在しません。
ただ、ここ一番というときに上司の仕事を果たさなければ、上司の資格はありませんし、周りの人があなたを上司だと認めてくれることもないでしょう。
素晴らしい上司になる必要はありませんが、ここ一番で力を出せる上司になりましょう。
昼行燈でも、いきなり暗くなったときは役に立つ、それがちょうどよい上司です。
本書ではちょうどよい上司に必要な50のキーワードを選抜しました。
これさえ知っておけば、上司として判断ができる選択肢としては十分ですし、かつ、自分の抜け漏れを把握することができるはずです。
中には知っている、というキーワードもあるでしょう。
しかし、大事なのは知っていることではなく、実際に活用しているかどうかなのです。
ぜひ知っているキーワードでも、今一度活用できているかという観点から考えてほしいと思います。
<書籍紹介>
鳥原隆志著
本体価格1,300円
上司が遭遇するすべての問題は、50のキーワードを使えば9割うまくいく! インバスケット式、できる上司の思考法・行動法!