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社会
東郷和彦(京都産業大学 教授・世界問題研究所所長)
2017年03月24日 公開 2017年03月25日 更新
返還交渉 沖縄・北方領土の「光と影」
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沖縄復帰はなぜ実現し、北方領土交渉はなぜ難航しているのか。本書ではまず沖縄復帰ま での道筋を、二人の人物によって読み解く。外務省アメリカ局長で「表の交渉」を務めた東郷文彦氏(著者の父)と、いわゆる「沖縄密約」交渉を行なった佐藤総理の密使、若泉敬氏である。二人には共通する思いとして「沖縄愛国心」と「醒めた現実主義」があった。北方領土交渉に携わった著者は、「北方領土愛国心」の余りの強さが、「醒めた現実主義」を曇らせていった過程を、痛惜の念を持って振り返る。1992年には、ソ連側から「まず、『歯舞・色丹』の引き渡しについての合意し、その後、四島についての平和条約をつくろう」というかつてない譲歩の提案を受けたことがあったのだが、日本側はそれに同意しなかった。なぜ、同意しなかったのか? 本書は二つの返還交渉に携わった人たちの思想と行動を、独自の視座から分析する。 元外務省主任分析官・佐藤優氏推薦! 「北方領土と沖縄について知るための最良の書」。 佐藤氏による解説も収録。
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